睡眠時無呼吸症候群の人はコロナ後遺症リスクが8倍!?いびきがある方は要注意!
目次
睡眠時無呼吸症候群を発症していると、新型コロナウイルスの後遺症のリスクが高くなることをご存じでしょうか。中には、すでに睡眠時無呼吸症候群を発症している人も多いでしょう。
そこでこの記事では、睡眠時無呼吸症候群と新型コロナウイルスの関係性そして後遺症のリスクについて詳しく紹介します。また、すぐに始められる睡眠時無呼吸症候群対策も紹介しているので、睡眠トラブル改善の参考にしてみてください。
コロナ後遺症による睡眠障害
2020年1月より流行し出した新型コロナウイルスは、発熱のほか、疲労感や倦怠感、息切れなどさまざまな障害を引き起こす病気です。また、症状が治まってからも後遺症に悩まされる事例が多く、嗅覚異常や味覚障害、抑うつなど、さまざまな症状が継続します。そして、コロナ後遺症の中でも健康面に大きく影響するのが睡眠障害です。
2021年2月、アメリカのオハイオ州では新型コロナウイルスに感染した患者682名に対し、コロナ後遺症としての睡眠障害のアンケート調査を実施しました。結果として、感染者のうち約半数(重度7%、中程度41%)が、睡眠障害に悩まされるようになったと回答しています。
また、さまざまな病気を併発してしまう睡眠時無呼吸症候群の発症例のひとつです。体力的・精神的にも影響を受けるため、新型コロナウイルス感染後は後遺症対策に心がけてください。
参考:
コロナ禍でみられた睡眠の問題とその対策について|日大医誌
コロナ感染後の睡眠障害、報告相次ぐ なぜ? 改善策は?|ナショナルジオグラフィック
睡眠時無呼吸症候群とは
新型コロナウイルスの後遺症のひとつである「睡眠時無呼吸症候群」とは、睡眠中に10秒以上呼吸が止まり、無呼吸状態が頻発する病気のことです。何度も低呼吸状態が続くことから、睡眠の質が低下することに伴って日中に眠気を感じる場合もあれば、血中酸素飽和濃度が減り、心不全といった大きなリスクを併発させるケースもあります。
また日本大学医学部が実施した研究より、新型コロナウイルス感染後は体重増加や飲酒量増加の患者が多く、睡眠時無呼吸症候群を発症しやすくなると発表されました。睡眠時無呼吸症候群は肥満や生活習慣の乱れ、ストレスなどによって発症するケースがあるため、体力的にも精神的にも影響のある新型コロナウイルスが発症の原因になる場合があるのです。
睡眠時無呼吸症候群の人が新型コロナウイルスに注意すべき理由
日本には、約500万人もの睡眠時無呼吸症候群の発症者がいると言われています。そして、睡眠時無呼吸症候群を発症している人こそ、新型コロナウイルスの発症に注意すべきです。
注意すべき理由を3つのポイントに分けて紹介します。睡眠時無呼吸症候群の方にどのような影響があるのか詳しく見ていきましょう。
参考:
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020| 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン作成委員会
Obstructive Sleep Apnea and Risk of COVID-19 Infection, Hospitalization and Respiratory Failure
新型コロナウイルスにかかるリスクが8倍も高い
アメリカノースウェスタン大学の研究グループによると、睡眠時無呼吸症候群の方は、通常の方よりも新型コロナウイルスの罹患リスクが8倍も高いと言われています。
通常の方の場合、飛沫感染したとしても体内の免疫細胞の力によって、感染に至らない場合もあるでしょう。一方、睡眠時無呼吸症候群の方は、睡眠の質の低下、自律神経の乱れの影響により、免疫力が大幅に低下しています。
現在もまん延がとまらない新型コロナウイルスへ対抗するためには、睡眠時無呼吸症候群の解決が重要になると覚えておきましょう。
入院リスクが通常の人の4.5倍になる
睡眠時無呼吸症候群そして新型コロナウイルスの両方を発症してしまうと、その多くの方たちが入院リスクを抱えてしまいます。参考として、通常の人の4.5倍入院リスクが高まるそうです。
入院および新型コロナウイルスの完治に至るまで、1ヶ月ほど必要になります。その期間中は、社会生活を止める必要があり、仕事や家族との生活にも影響が生まれてしまうでしょう。新型コロナウイルスを対象とした保険に加入していなければ、給付金・保険金を適用されないケースもあるため、入院により出費がかさむ恐れがあることにも注意が必要です。
重症化のリスクが2倍になる
睡眠時無呼吸症候群の方が新型コロナウイルスにかかった場合、症状が重症化して呼吸不全を発症してしまうかもしれません。
呼吸不全とは、血中の二酸化炭素濃度が濃くなる病気です。呼吸機能が衰えて自分では呼吸ができなくなる、肺組織が損傷するといったリスクが、通常の人の2倍高いと言われています。
睡眠時無呼吸症候群と新型コロナウイルスの併発に不安をお持ちなら、まずは専門クリニックに相談するのがおすすめです。いびきメディカルクリニックでは、いびき・睡眠時無呼吸症候群にお悩みの方向けのサポートを提供しています。改善方法の提案も可能ですので、まずは無料カウンセリングをご利用ください。
睡眠時無呼吸症候群は4人に1人が発症している病気
「睡眠時無呼吸症候群は自分に関係ない」と考えている人もいますが、実は日本人の4人に1人が発症している病気だと言われています。なぜなら、新型コロナウイルスは基礎疾患を抱えている人ほど発症しやすい病気であり、睡眠時無呼吸症候群も基礎疾患に該当するからです。
また、睡眠時無呼吸症候群は舌根沈下(舌が喉側に落ち込む)により呼吸が止まってしまうため、肥満や生活習慣の乱れだけでなく、眠り方によって発症する人もいます。ひとり暮らしの方の場合、そもそも自身の睡眠時無呼吸症候群に気がつけない方もいるため、誰にでも起こりうる睡眠障害のリスクであると覚えておきましょう。
参考:
コロナ後遺症” 症状と傾向は 感染1年半後でも4人に1人が訴え|NHK
新型コロナウイルス罹患後の後遺症
睡眠時無呼吸症候群の人ほどかかりやすい新型コロナウイルスは、罹患後にさまざまな後遺症をもたらすのが特徴です。参考として、これまでに多くの方たちが実際に感じた後遺症の特徴を紹介します。
思考のもやつき(Brain fog)
新型コロナウイルスの後遺症としてよく起こるのが、思考のもやつきです。英語でBrain fogとも言い、世界中で発生している後遺症として知られています。
「考え事をしているけれど一向に解決策が見つからない」「ずっと頭の中で考えごとをしてしまう」「人の話を理解できない」など、決断力・判断力を鈍らせてしまうのが特徴です。
息切れ
新型コロナウイルスを発症すると、肺機能が低下して息切れが起こりやすくなります。
少し歩いただけでも息切れしたり、日常生活を送っているだけで息切れが起きたりと、運動機能の低下が顕著に表れるのが特徴です。
集中力の低下
新型コロナウイルスの後遺症として感じやすいのが、集中力の低下です。
新型コロナウイルスは完治したけれど、なぜか疲れの影響で勉強や仕事に収集できず、ミスを連発してしまうのが特徴です。日常生活に影響ができることはもちろん、仕事や勉強にも影響を及ぼします。
のどの違和感・後鼻漏
新型コロナウイルスが完治したのにもかかわらず、のどに違和感が残っていたり、鼻水が喉に流れ落ちてきたりと、風邪のような症状が続く場合があります。
長期間の不快感の影響でストレスが溜まるほか、食事中にのどを違和感があり食欲が低下してしまう人もいるそうです。
嗅覚・味覚異常
新型コロナウイルスの後遺症のひとつに、嗅覚や味覚の障害があります。
鼻詰まりや鼻水といった症状は出ていないが、なぜかにおいや味がしないという状態が続くのが特徴です。一般的には感染してから1ヶ月程度で治まると言われていますが、中には数ヶ月以上も嗅覚・味覚障害が続くケースもあります。
立ちくらみ
新型コロナウイルスの発症をきっかけに、よく立ちくらみが起きるようになった方もいます。参考として、立ちくらみが起きやすいシーンをまとめました。
- 椅子やベッドから立ち上がるとき
- 入浴後
- 洗い物をしているとき
- 見上げる動作をしたとき
立ちくらみがひどい場合には、そのまま意識を失い転倒してしまう恐れもあります。中には頭を打ってケガをする人もいるため、十分に注意してください。
疲労感
新型コロナウイルスの発症後、長期間にわたり疲労感がある人もいるそうです。
安静にしているときは問題ないが、少し動こうとすると疲れが襲ってきたり、疲れのせいでイライラしたりと、症状は複数あります。場合によっては、疲れの影響で抑うつ状態に陥る方もいるため、疲労感が抜けない方は、ゆっくりと安静にしておくことが重要です。
睡眠障害
前述した複数の要素が絡み合って起きる後遺症が、睡眠障害です。参考として睡眠障害の一例を紹介します。
- 睡眠時無呼吸症候群
- 過眠症
- ナルコレプシー
- 不眠症
新型コロナウイルスの感染で倦怠感や疲労感がたまり、複数の後遺症も相まってストレスを溜めてしまいます。結果として自律神経が乱れていき、睡眠障害を発症してしまうのが特徴です。
また、ストレス解消のために暴飲暴食を繰り返して睡眠時無呼吸症候群を誘発する場合もあるため、新型コロナウイルスの感染後は、定期的に病院での検査・相談を利用することをおすすめします。
参考:
新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)に関するQ&A|厚生労働省
新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)について|神奈川県
新型コロナウイルス疾患後こそ睡眠時無呼吸症候群に注意
新型コロナウイルスと睡眠時無呼吸症候群には、それぞれ病気を発症させるリスクがあります。ただし、その中でも、新型コロナウイルスの疾患後は睡眠時無呼吸症候群に注意しなければなりません。
なぜ疾患後の注意が重要なのか、詳しく紹介します。
後遺症発症リスクが75%高い
オックスフォード大学の研究によると、睡眠時無呼吸症候群の発症者は、新型コロナウイルスにかかりやすくなるだけではなく、後遺症も発症しやすいと報告されています。中でも睡眠時無呼吸症候群を発症している成人は、睡眠障害を発症していない人に比べて、新型コロナウイルスの後遺症リスクが75%ほど高いそうです。
つまり、健康な人と比べて1.75倍も後遺症発症のリスクがあります。ひとつの後遺症だけでなく複数の後遺症を同時に発症するケースもあるため、すでに睡眠時無呼吸症候群にの悩みの方は、後遺症リスクに注意してください。
肥満の方は合併症にも注意しよう
もうひとつオックスフォード大学の同研究では、睡眠時無呼吸症候群を発症した方の多くは肥満体形であり、次のような生活習慣病の合併症リスクが高いと報告されています。
- がん
- 心臓病
- 脳卒中
睡眠時無呼吸症候群に生死にかかわる直接的なリスクはありませんが、間接的に大病を引き起こすリスクがあるのも事実です。睡眠時無呼吸症候群の人は新型コロナウイルスにかかりやすく、後遺症も残りやすいため、早めに改善を検討することをおすすめします。
参考:
・Risk of post-acute sequelae of SARS-CoV-2 infection associated with pre-coronavirus disease obstructive sleep apnea diagnoses: an electronic health record-based analysis from the RECOVER initiative
コロナ後遺症による、いびきのお悩みはいびきメディカルクリニックへ
睡眠中によくいびきをかいている、呼吸が止まっているという人は、新型コロナウイルスそしてその後遺症に悩まされるリスクが高いと言えます。
国内でもまん延している新型コロナウイルスは、いつどのようなタイミングで発症するかわかりません。将来起こるかもしれない発症のリスクや後遺症のリスクを避けたいのなら、まずはいびきや睡眠時無呼吸症候群の改善のためにクリニックを利用しましょう。
いびきメディカルクリニックでは、いびき・睡眠時無呼吸症候群の改善サポート、治療の提案を実施しています。検査・治療も幅広く提供しており、当院オリジナルの切らないレーザー治療「パルスサーミア」も人気です。詳しくは以下のページで紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
よくある質問
新型コロナウイルスの後遺症としては倦怠感、集中力の低下、立ちくらみ、睡眠障害といった症状が発生します。中でも睡眠時無呼吸症候群を発症している人ほど、新型コロナウイルスの後遺症リスクが高まりやすいため、十分に注意してください。