いびきのセルフチェック方法とは?自分のいびき危険度を確認しよう!
目次
いびきは寝ている間、無意識にかいているものであり、自覚するのが難しいでしょう。ここでは、いびきをかいているか確認する方法や、いびきの危険度を解説します。
いびきには健康に問題のないものから、命に関わるものまであり、見極めが重要です。自分がかいているいびきがどの程度の危険度なのかを把握し、必要時は治療を受けましょう。
危険度別!いびきの種類を解説
いびきには、命に関わるものとそうではないものなど、種類があります。それぞれのいびきの特徴を確認し、自分がかいているいびきの危険度を把握しましょう。
以下に危険度別にいびきの種類を解説します。
危険度小:単純性いびき
単純性いびきとは、一時的に起こるいびきであり、無呼吸や日中の活動に影響を及ぼすものではありません。
単純性いびきは、以下のような場合に起こると考えられます。
- 疲れているとき
- 鼻づまり
- 飲酒
普段いびきをかかないが、上記のような状態のときはいびきをかく可能性があります。この場合は一時的ないびきであり、危険度は低いといえるでしょう。
ただし、一時的ないびきが習慣になり、毎日いびきをかくようになった場合は、慢性的な無呼吸状態や病気を引き起こす可能性があり注意が必要です。
危険度中:上気道抵抗症候群
上気道抵抗症候群とは、寝ているときに何かしらの原因で気道が狭くなり、呼吸が弱くなっている状態を指します。呼吸が弱くなると、体内に取り込まれる酸素量が減少するため、脳が呼吸を促す指令を出すのです。そのとき、脳は覚醒していることから、夜間目が覚めるという自覚症状が現れます。
上気道抵抗症候群の主な特徴は、以下の通りです。
- いびきが習慣になっている
- 夜間目が覚める
- 日中眠気を感じる
- 酸素濃度の低下はほとんどない
上記の症状が当てはまっている方は、上気道抵抗症候群の可能性があります。夜間脳が覚醒することで何度も目が覚めてしまい、睡眠不足に陥ると、ことで日中に眠気を感じるようになる恐れも。また、進行すると、次に紹介する睡眠時無呼吸症候群に発展する場合もあるため、早期発見が重要です。
危険度大:睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とは、寝ている間に呼吸が弱くなったり、無呼吸になったりすることで体内の酸素量が低下している状態を指します。体内の酸素量が低下することで、様々な病気に発展する可能性があり、早期発見・早期治療が大切です。
睡眠時無呼吸症候群の特徴は、以下の通りです。
- いびきをかいたり止まったりを繰り返す
- 夜中に目が覚める
- 朝起きると口や喉が渇いている
- 疲労感が続く
- 日中に眠気を感じる
- 集中力が続かない
また、睡眠時無呼吸症候群を放っておくと、体内の酸素量が不足している状態が続くことから、以下のような病気を発症する可能性があります。
病名 | メカニズム |
---|---|
高血圧 |
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心不全 |
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脳梗塞や心筋梗塞 |
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糖尿病 |
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睡眠時無呼吸症候群は、生活習慣病をはじめ命に関わる重大な病気を引き起こす可能性があります。
上記に紹介した睡眠時無呼吸症候群の特徴に当てはまる方は、専門外来の受診を検討しましょう。
いびきの原因や種類について、以下の記事でも詳しく解説しています。併せてご参照ください。
自分がいびきをかいているかセルフチェックする方法
いびきは無意識にかいているものであり、自覚するのは難しいでしょう。
ここでは、いびきをかいているかセルフチェックする方法を解説します。以下のチェックポイントに当てはまる方は、いびきをかいている可能性が高いため、チェックしてみましょう。
いびきセルフチェックポイント
- 眠りが浅いと感じている
- しっかり寝たはずなのに昼間眠くなる
- 注意力や集中力が続かない
- 朝起きたときに口が乾いている
- 寝ても疲れが取れない
- 鼻がつまりやすい
- 高血圧と診断されている
- 肥満を指摘されている
上記のいびきセルフチェックポイントが1つでも当てはまっている場合は、いびきをかいている可能性が高いです。それぞれについて、詳しく解説します。
いびきセルフチェック①眠りが浅いと感じている
いびきをかいていると、呼吸が浅くなり脳が覚醒することから眠りが浅いと感じます。身体や意識は寝ているのに、脳が起きているため、睡眠が取れていないのです。
眠りが浅いと自覚している方は、いびきをかいている可能性が高いでしょう。
いびきセルフチェック②しっかり寝たはずなのに昼間眠くなる
いびきセルフチェック①と同様に、眠りが浅くなることから慢性的な睡眠不足に陥り、昼間に眠気を感じます。睡眠時間を確保してしっかり寝たと自分では感じているにも関わらず、昼間に眠くなるのが特徴です。
眠りが浅い状況を自覚できていないため「しっかり寝たはずなのに、なんで眠くなるのだろう?」と感じてしまうでしょう。
昼間に眠気を感じている方は、いびきが影響しているかもしれません。
いびきセルフチェック③注意力や集中力が続かない
いびきにより眠りが浅くなると、疲れが取れず集中力が続かなかったり、注意力が散漫になりやすかったりします。
仕事のことを考えようとしても頭が働かない、集中しようとしても気が散ってしまうなど、日中の活動に影響を及ぼす場合は、早急に対処が必要です。
いびきセルフチェック④朝起きたときに口が乾いている
口呼吸していると、口が乾きます。口呼吸はいびきの原因のひとつであり、口を開くことで舌が気道に下がり、いびきをかくようになるのです。
口呼吸はいびきだけではなく、以下のようなトラブルも起こす危険性があるため、鼻呼吸を意識しましょう。
- 風邪を引きやすくなる
- 様々な感染症を引き起こす
- 歯並びが悪くなる
- 虫歯や歯周病
口呼吸になる原因は鼻炎で鼻が詰まっている、寒暖差の刺激などが考えられますが、ゲームやメディアを操作しているときも口呼吸になりやすいとされています。
日ごろから鼻呼吸を意識しておくことが大切です。
いびきセルフチェック⑤寝ても疲れが取れない
眠りが浅くなることから十分な休息が取れず、疲れが溜まります。いびきは睡眠の質が低下していると考えられます。
寝ても疲れが取れないと感じている場合は、いびきをかいている可能性が高く、睡眠の質を改善することが大切です。
いびきセルフチェック⑥鼻がつまりやすい
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などで鼻が詰まりやすい人は、鼻の奥が狭くなりやすく、いびきをかきます。
風邪を引いて鼻が詰まってしまった場合は、風邪症状が改善すればいびきも解消されますが、アレルギー性鼻炎の場合は、慢性的な鼻詰まりに悩むことも多いでしょう。
アレルギー性鼻炎は、アレルギーの素となる物質を取り除いたり薬物療法したり対策することで緩和されることもあります。鼻詰まりの原因を特定して適切に対処し、解消することでいびきも改善するでしょう。
いびきセルフチェック⑦高血圧と診断されている
いびきをかいている場合は、体内の酸素量が減少しており、脳が酸素を確保しようとして呼吸を促すため体内は日中と同様の活動をしている状態です。
脳が活動しているときは、心拍数や血圧が上昇しており、寝ている間も血圧が高い状態が続くことになります。そのため、常に血圧が高い状態となり高血圧と診断されるケースがあるのです。
高血圧と診断されている人は、いびきをかいている可能性が考えられます。
いびきセルフチェック⑧肥満を指摘されている
いびきは気道が狭くなることで発生するため、肥満により脂肪で気道を圧迫していびきを起こしている可能性があります。
肥満はいびきだけではなく、高血圧や糖尿病、狭心症、脳梗塞などを引き起こすといわれています。
肥満を指摘されている方は、いびきをかきやすい状態であり、健康を害するおそれもあるため、肥満を改善しましょう。
いびきをかいているか客観的にチェックする方法
自覚するのが難しいいびきは、家族やパートナーに協力してもらう、またはアプリなどを使って客観的にチェックするなどの方法があります。
客観的に自分のいびきを確認することで、いびきの特徴や頻度などが分かり、一時的ないびきなのか、受診した方がよいいびきなのかが分かるでしょう。
以下に解説するチェック方法を確認して、自分のいびきを細かく分析してみましょう。
家族やパートナーにいびきの有無を確認する
同じ部屋で寝ている家族やパートナーは、あなたのいびきを聞いている可能性が高く、確認してみるとよいでしょう。
いびきをかき続けているのか、途中で止まり再開するのかなど、いびきの特徴を聞いてみると自分のいびきの傾向が分かります。
ただし、家族やパートナーの証言が絶対とは限りません。いびきなどの騒音に対する感じ方は人それぞれであること、家族も就寝中であり、寝ぼけている可能性もあるためです。
そこで、次に紹介するいびきを録音できるアプリを活用するのも手段として考えられます。
ポケモンスリープなどの、いびき計測アプリを使用する
近年、スマートフォンのアプリでいびきを計測できるアプリが出ています。寝る前にアプリを起動して枕元に置いておくと、いびきを感知したときに録音してくれるものです。
録音したデータは医師に確認してもらえるため、診察時の情報として有効でしょう。
ただし、いびき計測アプリは、いびきや歯ぎしりなどの他に、寝返りしたときの音やエアコンのモーターの音なども拾ってしまう場合もあります。
また、同じ布団にお子さんが寝ている場合は、お子さんの寝息なども録音されてしまう場合もあるため、スマートフォンを置く位置を考えておかなければなりません。
いびき専門外来・睡眠外来などの医療機関に相談する
いびきが気になる場合は、医療機関に相談するのも手段のひとつです。いびきの専門外来や睡眠外来、耳鼻咽喉科などで詳しい検査が受けられます。
検査方法としては、自宅で一晩機械をつけて酸素の低下がないか確認する検査一般的です。
酸素の低下がみられた場合は、呼吸が弱いもしくは止まっていることを示しています。気道が狭くなることで呼吸が弱くなるため、酸素の低下=いびきをかいていると判断できるでしょう。
いびきが心配な人は専門家に相談しよう
いびきの種類によっては、命に関わる合併症を起こす危険性もあるため、いびきが気になる場合は専門家へ相談しましょう。
詳しく検査をしてもらい、原因を特定することで合併症を予防でき、いびきの解消にもつながります。
いびき専門外来だけでなく、耳鼻咽喉科や循環器内科などでも検査が受けられる場合があるため、最寄りの医療機関を調べておきましょう。
以下の記事は、いびき外来で行われる診察や治療、いびき外来を選ぶポイントなどを解説しています。併せてご参照ください。
いびきが気になる人はいびきメディカルクリニックへご相談ください
いびきメディカルクリニックでは、喉の奥の組織にレーザーを照射して引き締めることで気道を広げ、いびきを解消する治療を実施しています。
いびきの原因によってはレーザー治療が有効な場合もあるため、いびきに悩んでいる方はいびきメディカルクリニックにご相談ください。
よくある質問
同じ部屋で寝ている家族やパートナーにいびきの有無を確認したり、いびき計測アプリを使用していびきを録音したりする方法があります。医療機関を受診して詳しく検査すると、より詳細にいびきの特徴や危険度が分かるため、心配な方は医療機関へ受診するのがおすすめです。