女性でも睡眠時無呼吸症候群(SAS)に?いびきをかく女性は治療しましょう!

睡眠時無呼吸症候群の原因
2024.10.08
女性でも睡眠時無呼吸症候群(SAS)に?いびきをかく女性は治療しましょう!

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)は男性と比較すると少ないとされています。「いびきで受診するのが恥ずかしい」「いびきはあまりかかないけど、日中の眠気が強い」など、女性特有の症状や心理状況によって睡眠時無呼吸症候群(SAS)という診断がつかないケースがあるかもしれません。

ここでは女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因や、発症数が男性よりも少ないとされる理由について解説します。

女性も睡眠時無呼吸症候群(SAS)を発症する可能性がある

女性も睡眠時無呼吸症候群(SAS)を発症する可能性がある

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、寝ている間に呼吸が一時的に停止したり、浅い呼吸を繰り返したりすることで、身体に様々な影響を及ぼす疾患です。

全米睡眠障害センターの調査によると、男性と女性の比率は8:1とされており、日本での研究でも6:1と、男性の方が睡眠時無呼吸症候群(SAS)を発症する割合が高いことが分かっています。

しかし、女性が発症しない病気とも限りません。特に妊娠中や更年期などホルモンバランスが大きく変化する時期に発症する危険性が高まるとされています。

参考:
女性の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の臨床的検討|J-Stage

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)が少ないとされる3つの理由

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)が少ないとされる3つの理由

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)が少ないとされているのには、次の3つの理由が挙げられます。

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)が少ないとされる理由①:いびきの程度が軽い

軽度のいびきを病気と疑うことはあまりないかもしれません。そのため、睡眠時無呼吸症候群(SAS)に発見が遅れやすい傾向にあるといえるでしょう。

また、軽度のいびきでは家族やパートナーに気付かれにくいことも考えられます。いびきは自覚するよりも身近な人に指摘されて気付くことがほとんどでしょう。

以上のことから、女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)が少ない原因のひとつと考えられます。

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)が少ないとされる理由②:特有の症状を訴える女性が少ない

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、次のような特有の症状が現れます。

 

  • いびき
  • 無呼吸
  • 夜間トイレに起きる
  • 日中の強い眠気
  • 倦怠感
  • 起床時の頭痛

上記の症状を別の病気ではないかと考える女性が多い傾向にあるようです。例えば、日中の強い眠気や倦怠感など日中に見られる症状は、ストレスや疲労でも見られます。そのため、睡眠時無呼吸症候群(SAS)ではなく、うつ病や不安などの精神的な病気によるものと思い込んでしまいがちです。

そのため、睡眠時無呼吸症候群(SAS)を見逃してしまうことがあります。

参考:
女性における閉塞性睡眠時無呼吸:特有の問題と介入

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)が少ないとされる理由③:いびきで受診するケースが少ない

女性がいびきをかくという羞恥心により、受診しないケースが少ないと考えられます。軽いいびきであれば受診するほど重篤な症状ではないと考えるかもしれません。先述の通り、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状を、別の病気と思い込み、睡眠時無呼吸症候群(SAS)を診察する科目ではない病院やクリニックを受診してしまう可能性もあります。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断される機会を逃しているといえます。

参考:
閉塞性睡眠時無呼吸症候群における性差:1166人の患者を対象とした臨床研究

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因

女性が睡眠時無呼吸症候群(SAS)を発症する原因には、女性特有のものが考えられます 。原因を知っておくことで、自分が睡眠時無呼吸症候群(SAS)になりやすいかが分かるため、確認しておきましょう。

参考:
女性における閉塞性睡眠時無呼吸:特有の問題と介入|National Library of Medicine

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因①:妊娠・更年期によるホルモンバランスの乱れ

妊娠や更年期により、ホルモンバランスが乱れると睡眠時無呼吸症候群(SAS)を発症する可能性があります。睡眠時の呼吸パターンに、女性ホルモンであるプロゲステロンやエストロゲンが関係しているためです。女性ホルモンと睡眠の関係は、次の表をご確認ください。

ホルモン プロゲステロン エストロゲン
役割
  • 基礎体温を上げ、妊娠しやすい身体にする
  • 気道を広げる働きがある
  • 脳の呼吸中枢を刺激する
  • 女性器の発育や機能を向上させる
  • 肌をきれいに保つ
  • 45~55歳 ごろに急激に分泌量が低下する
  • 血中コレステロールを下げる
睡眠との関連
  • 減少すると喉が狭くなりやすい
  • 減少すると内臓脂肪がつきやすく肥満になりやすく、気道が圧迫される可能性がある。

女性ホルモンは呼吸中枢や喉の機能などと関わっており、減少することで睡眠時無呼吸症候群(SAS)を発症しやすい状態になるといえます。

妊娠中はプロゲステロンの分泌量が増えるため、いびきや無呼吸が起こりにくいように考えられますが、体重増加によって脂肪が蓄積し、気道を圧迫することでいびきをかきやすくなるのです。

参考:
エストロゲンの肥満抑制作用について|梁 一強、金 承範、秋下 雅弘、阿古 潤哉、飯島 勝矢、大池  裕美子、渡辺 徳光、吉栖 正雄、大内 尉義(日本未病システム学会雑誌)
女性ホルモンと呼吸・循環調節|巽 浩一郎(日呼吸会誌)
更年期に起きる症状と原因|更年期ラボ(大塚製薬株式会社)

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因②:甲状腺機能の低下

甲状腺とは、喉ぼとけにある蝶の形をした器官を指し、甲状腺から分泌されるホルモンには次のような機能があります。

 

  • 新陳代謝を促す
  • 体温維持
  • 心臓の収縮力を上げ循環を促す
  • カルシウム代謝を促し骨の健康を維持する

甲状腺から分泌されるホルモンは「元気が出るホルモン」といわれており、人が生命活動するのに重要な役割を果たしています。

甲状腺の機能が低下すると、次のような影響がみられ、睡眠時無呼吸症候群(SAS)を発症しやすくなると考えられます。

 

  • 代謝が低下することで脳から呼吸を促す指令が減少し呼吸が浅くなる
  • 体重が増加し、舌の肥大や脂肪の蓄積で喉が圧迫される
  • 喉の筋肉の働きが抑えられ気道が広がりにくくなる

上記により、いびきをかきやすくなったり無呼吸が起こりやすくなったりします。甲状腺の機能低下は、男性よりも女性の方が起こりやすいとされているため、女性特有の原因といえるでしょう。

参考:
老年者甲状腺機能低下症における夜間無呼吸に対する甲状腺ホルモン補充療法の効果|日本呼吸器学会雑誌第36巻第7号
甲状腺機能低下症|MSDマニュアル

若い女性でも睡眠時無呼吸症候群(SAS)になる?

若い女性でも睡眠時無呼吸症候群(SAS)になる?

若い女性でも睡眠時無呼吸症候群(SAS)になる可能性があります。原因は次の通りです。

 

  • あごの骨格が小さい
  • 甲状腺機能の低下
  • 妊娠

男性と比較すると、女性はあごの骨格が後ろに下がっていることや骨格自体が小さい傾向にあります。骨格が後ろに下がっていると、舌が気道を塞ぎやすい構造になります。骨格自体が小さいと、喉の組織や舌が占める面積が大きくなり、空気の通り道を塞ぎやすくなるといえるでしょう。

以上のことから、若い女性でも睡眠時無呼吸症候群(SAS)になる可能性があるため、いびきを指摘されていたり、起床時の倦怠感、日中の眠気などを感じていたりする場合は、専門機関に相談するのがおすすめです。

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療方法

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療方法

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療方法は、女性も男性も大差なく、女性だからといって特別な治療法がある訳ではありません。

症状の程度やライフスタイルに合わせて専門医と相談しながら治療方法を検討しましょう。
ここでは、代表的な治療方法をご紹介します。

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療方法①:CPAP(シーパップ)療法

CPAP(シーパップ)療法は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の代表的な治療方法です。寝ている間に鼻や口にマスクを装着して空気を送り込み、気道を広げることで呼吸しやすくします。

CPAP(シーパップ)療法は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の重症度が中等度以上の場合に適応されます。定期的な通院も必要です。

CPAP(シーパップ)療法は、根本的な睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法ではなく、あくまで空気を送り込むことで呼吸を安定させる処置になります。自分の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因を特定して解消することが重要です。例えば、女性ホルモンの分泌量低下が原因の場合、ホルモン補充療法を並行して行う場合があります。

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療方法②:ナステント

ナステントとは、鼻に挿入して気道を広げるチューブのことを指します。寝る前に片鼻 の穴にチューブを挿入することで空気の通り道を作り、いびきを解消するものです。

ナステントはCPAP(シーパップ)よりも取り扱いしやすく、睡眠中の違和感が少ないといえるでしょう。使用には医師の処方箋が必要です。

ただし、ナステントもCPAP(シーパップ)療法と同様に、根本的な治療ではないため、原因にアプローチする治療も同時にしていかなければなりません。

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療方法③:いびきレーザー治療

レーザー治療は、鼻や喉の組織にレーザーを照射し、組織を収縮させることで気道を広げ、いびきを解消する治療方法です。レーザー治療には、次のようなメリットがあります。

 

  • 痛みがない
  • 1回の治療時間が15分程度
  • 根本的ないびきの解消につながる

特にいびきメディカルクリニックが採用している「パルスサーミア」というレーザーは、痛みや出血がほぼなく 治療できるため、安心して治療が受けられます。今までのレーザー照射は、照射後に照射部位の腫れや痛みを感じる方がいました。「パルスサーミア」は痛みも腫れもほとんどなく 治療が受けられます。

女性で睡眠時無呼吸症候群(SAS)が気になる方はいびきメディカルクリニックにご相談ください

女性で睡眠時無呼吸症候群(SAS)が気になる方はいびきメディカルクリニックにご相談ください

女性の睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、特有の症状を訴える方が少ないことや、いびきで受診するのにためらう方が多く、見逃されがちです。

本記事で紹介した症状や原因に心当たりのある方は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査を受けましょう。

いびきメディカルクリニックでは、いびきに悩むすべての方におすすめのレーザー治療を行っています。いびきに悩み、受診を迷っている方はいびきメディカルクリニックにご相談ください。

FAQ

よくある質問

女性が睡眠時無呼吸症候群(SAS)になる原因はなんですか?

痛かったり苦しかったりする治療はしたくありません。痛みのない治療方法はありますか?

痛みを伴わない治療方法は、いびきメディカルクリニックで実施しているレーザー治療です。「パルスサーミア」というレーザーを使用し、喉の組織を収縮させることでいびきや無呼吸などを解消します。痛みや出血がほとんどなく、短時間で根本的な治療ができるため、痛みや苦痛を伴う治療はしたくないという方におすすめです。一度、いびきメディカルクリニックにご相談ください。

このページの監修医師
田沼 欣樹いびきメディカルクリニック いびき専門医
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
田沼 欣樹
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
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