いびきの原因がわからない人必見!専門医がいびきをかくメカニズムについて解説
目次
「いびきをかいているとよく指摘されているけど、いったい何が原因なのかわからない」とお悩みの方も多いでしょう。また、いろんな原因があることは知っているけれど、それが自分にあてはまるのか判断できない人もいるはずです。
この記事では、いびきの専門医が知識のない人向けにわかりやすくいびきの原因を解説します。メカニズムはもちろん、いびきをかく人の特徴も紹介しているので、自分にあてはまる原因を見つけてみてください。
いびきの原因を自分で当てるのは意外と難しい!
いびきには肥満や運動不足、骨格といったさまざまな原因がありますが、そのうちのどの原因があてはまるかわからない人も多いでしょう。いびきはさまざまな理由で起こるため、憶測で当てるのは難しいと言えます。また、いろんな要素が複雑に絡み合っていびきをかく人もいるため、原因がひとつだとは限りません。
本記事では、いびきをかくメカニズムや原因にあてはまる人の特徴について解説します。自分がいびきをかく原因がわからないとお悩みなら、次項から説明する内容をチェックしてみてください。
いびきの原因がわからない人向けになぜいびきをかくのか徹底解説
自分がなぜいびきをかいているのかわからないとお悩みの方向けに、メカニズムを含めて詳しいいびきの原因を解説します。事例なども紹介しているので、自分にあてはまる項目がないかひとつずつ見ていきましょう。
【いびきの原因1】なぜ肥満体になるといびきをかきやすくなるの?
肥満体になるといびきをかきやすくなるのは、次のような部位に脂肪がつく影響で気道が狭まり、睡眠中の呼吸を阻害されやすくなるからです。
- のどまわり
- 舌
例えば仰向けの姿勢で眠ると、のどまわりの脂肪の重みで気道が狭まってしまうほか、舌が喉側に落ち込みやすくなります。舌の重量も増えているので、力が抜けている睡眠中に気道がふさがることで粘膜が振動し、いびきの音が鳴りやすくなるというわけです。
「普段から暴飲暴食をしている人」
「急に体重が増えた人」
「太ってからろれつが回らなくなった人」
などに多いため、当てはまる方は十分に注意してください。
いびきと肥満の関係性については、下記記事でも詳しく解説しています。
参考:
睡眠時無呼吸症候群(SAS)患者の重症度に影響する肥満,食意識・食行動および生活習慣|岡村 吉隆、田村 智子、岡村 幹夫、坂上 元祥、奥田 豊子
【いびきの原因2】なぜ運動不足だといびきをかきやすくなるの?
運動不足でいびきをかきやすくなるのは、運動をしないせいで筋力が衰えることが影響しています。
まず、普段から運動をしていない人は、食事で摂取したエネルギーを燃焼しきれず、太りやすくなるのが特徴です。また、代謝能力が衰えて自律神経が乱れるといった理由でいびきをかきやすくなることに気を付けなければなりません。
「運動不足のせいですぐに疲れてしまう人」
「最近息切れすることが多い人」
などは、複合的な理由でいびきをかく場合があると覚えておきましょう。
参考:
健康づくりのための睡眠指針検討会報告書|厚生労働省
健康的な毎日を過ごすために|農林水産省
舌トレーニングを知ってますか?
いびきをかきにくくなる方法のひとつとして、舌トレーニングというものをご存じでしょうか。舌トレーニングには、舌の筋肉を鍛えて空気の通り道である気道を改善する効果があります。
下記記事では舌のトレーニング方法について解説しています。併せてご覧ください。
【いびきの原因3】なぜ睡眠リズムが狂うといびきをかきやすくなるの?
睡眠のリズムが崩れている人は、自律神経が乱れるせいでいびきをかきやすくなります。
十分な睡眠を取れなかったり、寝不足の状態が続いたりすると、疲れのせいで睡眠中における筋肉の緊張がとけて舌根沈下が起きやすくなるのが特徴です。また睡眠リズムが不規則な人は、ホルモンバランスの乱れによって食事量が増えやすくなるとも言われているため、暴飲暴食ぎみになるせいで、いびきをかきやすい体型に変わってしまう場合があります。
「ベッドで横になっても眠れない人」
「同じ時間に起きられない人」
はいびきをかきやすい生活をしているので気を付けてください。
参考:
健康づくりのための睡眠ガイド 2023 |厚生労働省
【いびきの原因4】なぜ疲れやストレスを感じている人のほうがいびきをかきやすいの?
次のような理由から普段から肉体的・精神的に疲れを感じている人は、血糖値やコレステロール値が高くなる影響で肥満体型になり、いびきをかきやすくなると言われています。
- 仕事が忙しくて休む時間がない
- 仕事の失敗が多くて毎日イライラする
- 人間関係がうまくいかずに困っている
血糖値やコレステロール値が高い人は、自然と脂肪をため込みやすい身体へと変わってしまう点に注意しなければなりません。イライラすると糖分がほしくなることも含め、疲れやストレスを溜めこんでいない人より太ってしまい、いびきをかきやすい体型に変わってしまうと覚えておきましょう。
「毎日忙しく働いている人」
「コミュニケーションでストレスを溜めている人」
はいびきをかきやすいので早めの解消が必要です。
疲れといびきの関係性については、下記記事でも詳しく解説しています。
参考:
睡眠時無呼吸症候群 / SAS|e-ヘルスネット(厚生労働省)
【いびきの原因5】なぜ飲酒をするいびきをかきやすくなるの?
飲酒が習慣化している人は、通常よりも筋肉が弛緩しやすくなる影響で、いびきをかいてしまいます。
飲酒をして酔うと眠気を感じて入眠をしやすくなる一方、筋肉が緩んだり、睡眠の質が低下したりする影響で、いびきの原因である舌根沈下や肥満を誘発しやすくなるのが特徴です。特に飲酒をする人は、交代勤務制(シフト制)の仕事をしている男性に多い傾向があると言われているため、寝る前の飲酒には注意しなければなりません。
「寝る前によくお酒を飲む人」
「眠気を出すためにあえて飲酒をしている人」
などは、酔いが睡眠に影響しやすいので注意してください。
参考:
健康づくりのための睡眠指針 2014 参考資料、厚生労働省
【いびきの原因6】なぜ鼻炎だといびきをかきやすいの?
鼻炎で鼻づまりが起きている人は、鼻呼吸を阻害される影響でいびきをかきやすくなります。
鼻呼吸が習慣化している状態で鼻が詰まると、気道が狭まりやすくなるのが特徴です。無理に呼吸をしようと強く吸い込んだり吐き出したりする結果、粘膜が振動していびきのような音が鳴ってしまいます。なお、紹介したいびきは「鼻いびき」と呼ばれるいびきの種類です。ハウスダストやスギ、ヒノキといったアレルギーのせいで鼻炎を発症し、いびきをかきやすくなる人も少なくありません。
「アレルギー性鼻炎を発症している人」
「花粉症がひどい人」
などは、自然と口呼吸の睡眠が習慣化して舌根沈下も起きやすいので、早めの解消が必要です。
鼻いびきについて詳しく知りたい方は、以下の記事をおすすめします。
参考:
小児アレルギー性鼻炎―症状といびきの関連性―|兵 行義,、濵本 真一、雑賀 太郎、原 浩貴
【いびきの原因7】いびきをかきやすいのは男性だけじゃないの?女性もかくの?
いびきをかくのは男性(同性の24%)のほうが多いと考えられていますが、女性(同性の10%)のなかにもいびきをかく傾向がある人が少なからずいると言われています。例えば男性と同じように肥満などの影響でいびきをかくほか、更年期障害の発症など、女性ならではの理由が関係していることも少なくありません。
また、女性の場合は顎が小さいことが舌根沈下を誘発し、気道がふさがりやすくなることもいびきの原因です。「更年期障害を発症している人」
「妊娠をしている人」
「まわりの人よりも顎が小さい人」
はいびきをかきやすいので、いびき専門のクリニックに相談することをおすすめします。
なお女性のいびきについて詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
よく間違われやすいいびきの原因
前述したいびきの原因にあてはまらないのにもかかわらず、なぜかいびきをかいているという人も少なくありません。参考として、間違って認識されやすいいびきの原因について解説します。
【意外ないびきの原因1】痩せていてもいびきをかくのはなぜ?
「痩せていればいびきをかかない」と思われがちですが、実際にはやせ型の人もいびきをかくとご存じでしょうか。
いびきは肥満以外にも、ストレスや疲れによる筋肉の弛緩などが関係しています。太っていないとしても、別の理由でいびきをかいてしまうと覚えておきましょう。
また、アレルギーなどによる鼻いびきは、体型に関わらず起きてしまいます。さらには舌が大きい人や顎が小さい人など、身体的な特徴でもいびきをかく場合があるので「太っているからいびきをかく」のではなく「肥満は理由のひとつである」という認識が正しいです。
つまり「アレルギーを患っている」「ほかの人よりも舌が大きい(顎が小さい)」といった人は、痩せていてもいびきをかく場合があります。
【意外ないびきの原因2】健康的な生活を送っているけどいびきをかくのはなぜ?
栄養バランスを考えた食事を摂っている、運動もしている、さらには睡眠時間も十分にとっているのにもかかわらず、いびきをかいている人も少なくありません。なぜいびきをかくのか以下に理由をまとめました。
- ストレスや疲れを溜めこんでいる
- 寝る前にアルコールを摂取している
- 舌が大きい、顎が小さいといった身体的な特徴がある
いびきをかく理由は複数あるため、健康的な生活だけでは防げない場合があります。上記の項目における対策が不足している人は、健康的な生活に関わらずいびきをかくかもしれません。
【意外ないびきの原因3】鼻呼吸を意識しているけどいびきをかくのはなぜ?
日常的に鼻呼吸を意識していたとしても、眠っているときだけ口呼吸になっている人も少なくありません。
眠っているときに鼻が詰まりやすい人は自然と口呼吸になってしまい、口が開いて舌根沈下が起きるせいでいびきをかきやすくなります。無意識下で呼吸の方法を意識することはできないため、鼻呼吸を意識しても改善できない場合があると覚えておきましょう。
以上より「自身の寝姿を動画で撮影したときに口が開いている人」は、いびきをかいているかもしれません。
【意外ないびきの原因4】一度改善したいびきが再発するのはなぜ?
いびき対策によりいびきを改善できたとしても、次のような生活を続けると再発するおそれがあります。
- 生活を対策前の状況に戻した
- 環境が変わってストレスを感じるようになった
また、花粉の時期など、アレルギーのせいで一時的にいびきをかく人も少なくありません。いびきには再発のリスクがあるので、日常的な対策を続けることが重要です。「改善後に生活リズムを戻した人」「花粉がない時期にいびきが改善した人」は、いびきを再発するおそれがあるので注意してください。
自分でできるいびきの治し方
自宅でできるいびきの治し方を以下にまとめました。
- 食事の摂取カロリーを減らして痩せる
- 運動を始めて適度な疲れを感じる
- 入眠の時間を決めて睡眠リズムを整える
- 寝返りを打ちやすい寝具に買い替える
- いびき対策グッズを購入する
- 寝る前のアルコール摂取を控える
日常的にできる対策はいくつもあります。前述した原因を解決するため、取り組みやすいものにチャレンジしてみてください。
より詳しくいびきの治し方を知りたい人は、以下の記事がおすすめです。
クリニックで始められるいびきの治し方
自分の力でいびきを改善できないとお悩みなら、いびき専門のクリニックに相談して治療を始めるのがおすすめです。参考として以下に、クリニックで提案してもらえる治し方を紹介します。
- 生活習慣の改善アドバイス
- マウスピース療法
- CPAP(シーパップ)療法
- 外科的治療
マウスピース療法やCPAP(シーパップ)療法は、徐々に症状を改善していく対処療法です。自然な呼吸習慣をつくるほか、舌根沈下が起きにくいように慣らしていきながらいびき問題を解消していきます。
一方で外科的治療は、早期の原因解決を実現する対処療法です。例えば、いびきレーザー治療や下顎の位置を変える治療などを受けられます。
いびきの根本治療はいびきレーザー治療で対処しよう
いびきの根本治療を検討している人のなかで、なるべく大きな手術を避けたい方は、レーザーを使った「いびきレーザー治療」がおすすめです。
骨の切除などをするほかの根本治療と違い、短時間の治療だけで問題を解決できます。ただし、従来のいびきレーザー治療は粘膜を切除するため、施術中の痛みや10日程度のダウンタイムが発生することに注意しなければなりません。
いびきレーザー治療が不安なら、安心安全な「パルスサーミア」で解決
「仕事を休めないからいびきレーザー治療を受けられない」「痛みがあるのは怖い」とお悩みの方は、いびきレーザー治療のなかでも切らないいびきレーザー治療である「パルスサーミア」を受けるのがおすすめです。
パルスサーミアは、従来のいびきレーザー治療と同じようにレーザーを使う根本治療ですが、口蓋垂まわりの粘膜を引き締めるだけであるため、切除する痛みや治療箇所の回復に時間をかけずに済みます。痛みがほぼないほか、施術をした翌日から日常生活に戻ることができるので、気軽に利用できる根本治療をお探しの方は、ぜひパルスサーミアを利用してみてください。
<いびきメディカルクリニックのオリジナルいびきレーザー治療「パルスサーミア」とは>
いびきの原因は人それぞれ!専門のクリニックで原因を究明しよう
いびきは太っているだけが原因ではないほか、生活習慣が悪いからいびきをかくとも言い切れません。人によっていびきをかく原因はバラバラであり、その原因を自分で見つけ出すためには専門知識が必要です。
もし自分がなぜいびきをかいているのかわからないとお悩みなら、この機会にいびき専門のクリニックに相談してみるのはいかがでしょうか。専門医がいびきの原因を見つけ出してくれるほか、最適な治療法を提案してくれます。
よくある質問
男性の場合は、肥満や飲酒、舌が大きいといった理由でいびきをかきやすい傾向が強く、女性の場合は更年期障害の発症やストレスなどでいびきをかく傾向が強いと言われています。共通する原因もあるので、正しい原因を知るためクリニックに相談してみてはいかがでしょうか。