いびき治療にかかる期間は?ゴールと治療期間、治療法を詳しく解説!
いびきは多くの人にとって「ただの音」として捉えられがちですが、実は睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの深刻な睡眠障害の兆候として現れることがあります。
いびき治療のゴールは、ただ単にいびきを止めるだけではありません。睡眠の質を向上させ、SASのリスクを軽減する意味合いもあります。
なお、いびき治療にかかる期間は個人差がありますが、軽症の方で数ヶ月から半年程度かかるのが一般的です。いびきの治療方法には、外科的治療、生活習慣の改善、CPAP(持続的陽圧呼吸器)の使用などがあります。では、重症の方はいびき治療にどのくらいの期間がかかるのでしょうか?
本記事では、いびき治療のゴールや完治までの期間、治療方法などを詳しく解説していきます。
いびき治療にかかる期間と施術方法
いびきの治療を本気で考え始めたとき、気になるのは治療にかかる期間ではないでしょうか。通院にかかる期間や短期で完治する施術方法も、把握したうえで受診したいですよね。
まずは一般的ないびき治療の期間について解説します。
いびき治療のゴールとは?完治するの?
いびき治療のゴールは、いびきの原因を取り除き、質の高い睡眠を手に入れることです。いびき治療が完治するかどうかは、個人の症状や原因によって異なります。
いびきの原因が特定でき、それを改善する施術を受ければ、完治する可能性があります。しかし施術方法によっては、症状の緩和や管理が目的の場合もあります。
いびき治療後の症状の完治までの期間には個人差がある
いびき治療の期間には個人差があります。その理由や、治療期間の長さが変わる要因には、以下のようなものが考えられます。
症状の重さ
いびきの症状が軽度であれば、比較的早い改善が見込まれます。一方、重度のいびきや睡眠時無呼吸症候群(SAS)の場合は、より長い期間が必要となる可能性が高いでしょう。
原因の違い
いびきの原因は個人によって異なるため、その原因に対する治療法や効果も異なります。原因が特定でき、それに適した治療を早期に受けることができれば、早い改善が期待できます。
生活習慣や体質
生活習慣や体質によっても、いびきの改善速度が異なります。ダイエットや禁酒など、健康的な生活習慣を意識するだけでも、治療効果が高まる可能性があります。
治療法
いびき治療にはさまざまな方法があります。外科手術で根本的な原因を取り除くと、短期間で治療が終わります。反対に、マウスピース療法やCPAP療法は呼吸を促すための対処法でしかないため、長期にわたる治療が必要です。選択する治療法によっても、治療期間は異なります。
いびきの原因と従来の治療法
いびきの原因は人によって異なります。風邪や疲れによる一時的ないびきもあれば、慢性的ないびきもあります。原因によって適切な治療法も異なるため、まずはいびきの原因を特定しましょう。
いびきは寝ている間におきているため、自分では判断しづらいです。耳鼻科や睡眠専門医を受診して、いびきや睡眠の質について相談しましょう。
いびきのおもな治療法は、外科手術やマウスピース療法、CPAP療法などです。治療の効果は個人によって異なりますが、適切な治療や生活習慣の改善をおこなうことで、いびきを改善し質の高い睡眠を得られるようになります。
ここからは、それぞれの治療方法におけるメリットやデメリットを紹介します。
いびきの原因
いびきは、何らかの原因で空気の取り道が狭まり、呼吸音が大きくなることが原因です。ストレスや睡眠時の姿勢、アルコールや喫煙などの生活習慣も影響します。
いびきの原因は個人によって異なりますが、おもな原因として以下のものが挙げられます。
口腔やのどの筋肉の緩み
睡眠中に口やのどの筋肉が緩み、気道が狭くなることで、空気の通り道が制限されていびきが発生します。
舌の位置
舌が喉の奥に垂れ下がり、気道を塞ぐ場合があります。
鼻づまり
風邪や花粉症、慢性鼻炎などで鼻からの呼吸が苦しくなると、口呼吸になりやすいと考えられます。口呼吸はいびきが引き起こされる原因です。
いびきの原因については、下記記事で詳しく解説しています。
参考:
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト|睡眠時無呼吸症候群 / SAS(e-ヘルスネット)
従来のいびき治療1.外科手術
外科手術は、重度のいびきや睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法のひとつです。原因となっている口蓋垂や軟口蓋を切除し、気道を確保します。確実な効果が期待できますが、入院が必要であり、術後のダウンタイムも長くなります。
外科手術のデメリットとしては、手術後の嗅感覚(のどの詰まり感)、口の乾燥、口蓋帆咽頭(VP)機能不全、出血などの合併症が挙げられます。手術をおこなう前には、医師とよく相談し、リスクを理解しましょう。
従来のいびき治療2.CPAP(シーパップ)療法
CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)療法は、睡眠中に気道が閉塞するのを防ぐため、専用の装置を使って鼻から空気を送り、気道を確保する治療法です。CPAP療法は手術を伴わないため、合併症が心配される方に適しています。
ただし、CPAP療法にはいくつかのデメリットもあります。例えば、器機の装着による見た目の問題、装着の手間、定期的な受診に取られる時間などです。
さらに、CPAP療法は対処療法であり、根治を目指すものではありません。CPAP治療は継続する必要があります。
従来のいびき治療3.マウスピース療法
マウスピース療法は、専用のマウスピースを口腔内に装着して舌根が喉の奥に垂れ下がるのを防ぎ、気道を確保します。いびきや呼吸の停止を軽減する効果があります。いびきが軽度の場合や、CPAP療法が適さない場合に有効です。
マウスピース療法には健康保険が適用されるため、自己負担額は比較的安価で済みます。またマウスピースの耐久性は高く、定期的な作り替えは不要です。持ち運びしやすく、CPAPのような管理に手間がかかるものでもありません。
従来のいびき治療4.レーザー治療LAUP
LAUP(Laser Assisted Uvula Palatoplasty)は、レーザー口蓋垂口蓋弓形成術の略称です。いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因である口蓋垂と口蓋弓の一部を、レーザーで切除し、気道を広げます。外科手術に比べると侵襲が少ないため、入院期間や回復期間が短くて済む点が特徴です。ただし、手術後には激しい痛みを伴い、10日~2週間程度のダウンタイムが続きます。
最近では、LAUPのデメリットである痛みを軽減したレーザー治療もあります。それが当院オリジナルの最新レーザー治療「パルスサーミア」です。次章では、パルスサーミアについて詳しく解説します。
【いびきレーザー治療】パルスサーミアとナイトレーズ
従来のレーザー治療LAUPは、口蓋垂や軟口蓋をレーザーで切り開いて縫合し、粘膜のふくらみを取り除いていました。そのため、強い痛みや異物感などのダウンタイムが長く、すぐに通常の生活に戻れないデメリットを懸念する患者さんもいらっしゃいました。
そこでおすすめしたいのが、最新のいびきレーザー治療「パルスサーミア」です。ほかにも、パルスサーミアと同じ方法で口蓋垂を引き締める「ナイトレーズ」と呼ばれるいびきレーザー治療もあります。
ここからは、パルスサーミアとナイトレーズ、それぞれの概要を解説します。
ナイトレーズとは?見逃せないデメリット
ナイトレーズは、いびきや睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法のひとつです。レーザーを用いて、口蓋垂や口蓋弓を加熱し、気道を広げる治療法です。しかし、ナイトレーズには以下のようなデメリットがあります。
施術による出血・痛み
ナイトレーズはレーザーを用いるため、施術時に出血したり、強い痛みや熱を感じたりする可能性があります。
効果が弱い
ナイトレーズは表面を焼く蒸散作用が強いため、浅い組織部分しか活性化しません。
ダウンタイムが長い
ナイトレーズは施術後の回復に時間がかかるため、通常の日常生活に戻るまでに時間がかかります。平均で3日間は、喉の腫れや痛み、違和感などがあります。
費用が高額
ナイトレーズは高度な技術と設備を必要とするため、費用は高額です。
ナイトレーズを選択する際にはこれらのデメリットを考慮する必要があります。ナイトレーズに関する詳しい情報は、下記記事にも掲載されているのでご覧ください。
パルスサーミアとは?ナイトレーズとの違い
「パルスサーミア」は、最新のいびきレーザー治療です。いびきの原因である軟口蓋まわりにレーザーを照射し、咽頭を引き締めます。ナイトレーズよりも深い組織までアプローチできるため、高い効果が期待できます。
ナイトレーズと比較すると痛みも少なく、ダウンタイムもほぼありません。入院も不要です。多少の違和感は残りますが、その日のうちに通常の生活へ戻れます。
外科手術のように、患部を切除したり縫合したりしないので、出血もありません。パルスサーミアは、歯医者で虫歯を治療する感覚で、いびきの根本的治療ができます。痛みへの恐怖や生活への影響を心配していた方々にとって、画期的な治療法です。
いびきレーザー治療にかかる費用
いびきレーザー治療にかかる費用は、医療機関や個人の症状によって異なります。
当院でのパルスサーミア治療は個人差はありますが、パルスサーミアは3~6回程度の照射でいびき抑制の効果を感じていただけます。そのため、Light3回コースやStandard6回コースなど、複数回の治療がセットになったコースがおすすめです。
ご自身の状態に合ったコースについては、無料カウンセリングにてご相談いただけます。
<いびきメディカルクリニックのいびき治療費用についてはこちら>
いびき治療には効果とリスクの理解が重要
いびき治療にかかる期間や施術方法は、個人の症状や原因、生活習慣、選択する治療法によって異なります。
主な治療法としては、外科手術やCPAP療法、マウスピース療法、レーザー治療などがあります。当院で施術している最新のいびきレーザー治療「パルスサーミア」は、従来のレーザー治療よりも痛みが少なく、ダウンタイムも短いとされています。大半の人が数回の施術で効果を感じており、痛みや副作用などもありません。
いびきを治療する際は、期待される効果や治療にかかる期間、リスクを把握しましょう。比較検討するうち、あなたが納得のいく治療方法がきっと見つかります。
よくある質問
一般的には症状が改善し安定するまで継続する必要があります。医師の指示に従い、定期的な検査や調整を受けながら治療を続けましょう。