睡眠障害は何科の病院に行くべき?疾患ごとでどこに行けばいいのかをご紹介!

睡眠障害・不眠症
2025.02.06
睡眠障害は何科の病院に行くべき?疾患ごとでどこに行けばいいのかをご紹介!

目次

睡眠障害は、日々の生活に大きな影響を与えるだけでなく、深刻な健康問題を引き起こすこともあります。それにもかかわらず、「病院に行くべきか」「何科を受診すればいいのか」と迷う方も多いでしょう。

そこでこのコラムでは、睡眠障害の種類や症状に応じた適切な診療科をわかりやすく解説します。不眠症や過眠症、睡眠時無呼吸症候群(SAS)、精神的な不調による睡眠障害など、原因別に具体的な診療科を紹介し、症状に応じた病院選びのポイントを徹底解説します。

自分に合った診療科を見つけ、適切な治療を受けるための参考にしてください。

どうして睡眠障害は病院に行くべきか

どうして睡眠障害は病院に行くべきか

「睡眠障害に悩んでいる場合は何科の病院に行けば良いのか」について解説する前に、どうして睡眠障害になると病院に行かなければならないのかについて解説します。

原因の正確な特定が必要だから

睡眠障害は、たいていはどれも「眠れない」という症状で同じもののように見えますが、その裏にはさまざまな原因が絡んでいることがあります。

例えば、ストレスや生活習慣の乱れが原因であることもあれば、もっと深刻な疾患が隠れていることもあります。

原因を正確に特定するためには、睡眠治療が可能な診療科の受診と医師による診察が必要です。適切な診療科を受診すれば、睡眠時の状態を詳しく調べるための検査機器や治療プログラムがそろっているため、安心して治療を始めることができるでしょう。

一歩ずつ着実な治療が必要だから

睡眠障害の治療は、一回の診察で完了するものではなく、長期的な治療が必要だったり、症状に応じて治療法を調整していったりする必要があります。

例えば、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の場合、CPAP(シーパップ)療法と呼ばれる装置を使用した治療が一般的ですが、この治療は長期的な治療計画が必要です。なおかつ、定期的に医師が診察を行って、正しく効果が発揮できているか、チェックする必要もあります。

また、精神的な要因による不眠症の場合も、「ただ睡眠薬を飲めば良い」という単純なものではありません。睡眠薬も適度に使いながら、心理学的なアプローチや生活習慣の改善なども行っていく必要があります。

このように、睡眠障害は原因の特定も、治療も一歩ずつ着実に進めていくことが大切なのです。ときに時間がかかることもありますが、専門知識を持った医師が丁寧に治療を進めていくことで、本来の睡眠を取り戻すことができます。

【一覧】睡眠障害に該当する代表的な疾患

【一覧】睡眠障害に該当する代表的な疾患

それでは、睡眠障害になると受診するべき診療科の解説に入りますが、実は「睡眠障害」と一言で言っても、その症状や原因はさまざまです。以下に、代表的な睡眠障害をまとめました。

疾患 詳細
不眠症 夜にぐっすり眠れない、眠りが浅い、早く目が覚めてしまうなどの症状が現れる。
過眠症 夜間に十分な睡眠をとっているにもかかわらず、昼間に強い眠気があり、日常生活に支障をきたしてしまう。
概日リズム睡眠障害 生活リズムが大きく崩れることで、夜型や昼夜逆転の生活が続き、社会生活に支障をきたしている状態。
睡眠時無呼吸症候群
(SAS)
睡眠中に呼吸が止まることで十分な酸素を取り込めず、昼間の強い眠気や集中力の低下を引き起こす。
睡眠関連運動障害 睡眠中に足や手を無意識に動かす症状で、レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)などが含まれる。
睡眠時随伴症 夢遊病や夜驚症など、睡眠中に異常な行動を取る状態。

睡眠障害は何科に行くべき?適切な診療科の選び方

睡眠障害は何科に行くべき?適切な診療科の選び方

では、上記のような睡眠障害の場合、どの診療科に行くべきなのか、疾患によって適切な診療科をご紹介します。

不眠症の場合:内科・精神科・心療内科

不眠症の場合は、内科や精神科、心療内科の受診がおすすめです。

不眠症は、夜眠れない、眠りが浅い、途中で目が覚めてしまうなどの症状が特徴です。原因としては、ストレスや生活習慣、身体的な問題、精神的な問題が考えられます。

軽度の不眠症であれば、まずは内科で診察を受けるのが良いでしょう。ここでは、生活習慣の改善や軽度の睡眠導入剤の処方など、比較的簡単なアプローチが基本の治療となります。内科は全国的にも開院数が多いので、相談しやすいでしょう。

一方で、不眠症の原因として精神的な不調が思い当たる場合は、精神科や心療内科での診察が推奨されます。これらの科では、心のケアに重点を置いた治療が行われ、具体的には、カウンセリングや認知行動療法による治療、必要に応じてメンタルの不調を整える薬を用いた治療が行われます。

こうした診療科では精神的な治療を専門としているため、症状の根本的な原因にアプローチすることができるでしょう。

精神的な不調による不眠に悩んでいる方は新宿うるおいこころのクリニックに相談を

新宿うるおいこころのクリニックは、新宿駅徒歩3分にある心療内科・精神科です。専門資格・知識をもつ医師やカウンセラーが在籍しており、睡眠のお悩みから、睡眠の質を下げている心のわだかまりまで、プロに相談することができます。

また、新宿うるおいこころのクリニックでは「TMS:Transcranial Magnetic Stimulation(経頭蓋磁気刺激法)」を実施しています。TMS治療とは、磁気を用いて人間の感情を司る前頭葉に刺激を与えて脳を活性化させ、多様な症状の緩和を図る磁気治療のことです。

薬物治療に抵抗のある方や、あまり効果がなかった方でも「薬に頼らない治療」を実施することが可能です。

心の不調に伴う不眠に悩んでいる方は、一人で抱え込まず、ぜひ新宿うるおいこころのクリニックに相談してください。

<新宿うるおいこころのクリニックの公式HPはこちら>

過眠症の場合:神経内科

過眠症は、十分に睡眠を取っても日中に異常なほど強い眠気が続く症状です。これは脳の睡眠・覚醒の調節機能に問題があることが原因とされており、特にナルコレプシーという病気が代表的です。

過眠症の場合は、神経内科の受診が適当でしょう。神経内科では、まず脳波検査や睡眠ポリグラフ検査などの専門的な検査を通じて、過眠症の原因を特定します。治療には、日中の覚醒を促すための覚醒促進薬の処方や、生活習慣の改善指導が行われます。

概日リズム睡眠障害の場合:精神科・心療内科

概日リズム睡眠障害は、体内時計が正常に働かず、睡眠と覚醒のリズムが社会的に望ましいとされるリズムから大幅にずれる疾患です。代表的なものには、睡眠相後退症候群(夜型生活)や、交代勤務障害(シフト勤務などが原因)などがあります。

診療科としては、精神科や心療内科を受診するのが良いでしょう。これらの診療科では、まず体内時計を正常に戻すために光療法やメラトニン、ビタミンB12などを用いた治療が行われます。

またこれらと合わせ、体を理想的な睡眠パターンに適応させるために生活習慣の改善も実施できることから、睡眠リズムが崩れた原因にアプローチすることが可能です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の場合:いびき外来・耳鼻咽喉科・呼吸器内科

睡眠中に何度も呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、いびきや昼間の異常な眠気、集中力の低下といった症状が現れる疾患で、肥満や扁桃腺の肥大、鼻の通りが悪いことが原因であることが多いです。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、いびき外来や耳鼻咽喉科、呼吸器内科での診察が適切です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)はまず、専門的な検査として睡眠ポリグラフ検査を行い、症状の重さによってマウスピース治療や減量指導、CPAP(シーパップ)療法による治療が行われます。

これらの検査や治療は、設備が整ったクリニックでないと受けることが難しいですが、いびき外来や耳鼻咽喉科、呼吸器内科ではこうした専門的な設備に加えて、いびき治療の経験豊富な医師が在籍していることが多いです。

そのため、安心して治療を受けられるほか、症状を改善できる可能性も高まります。

いびき・SAS治療ならいびきメディカルクリニック

いびきメディカルクリニックは、いびき・睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に特化した専門クリニックで、いびきレーザー治療「パルスサーミア」を実施しています。

パルスサーミアとは、特殊なレーザーを用いていびきの原因となる軟口蓋まわりの粘膜を引き締めることで、いびきや無呼吸症状の原因である空気の通り道の狭さを解消することを目指す治療法です。

いびきレーザー治療と聞くと、「痛いのでは?」「ダウンタイムが嫌だ」と思う方もいるのではないでしょうか。

当院のパルスサーミアは、従来のいびきレーザー治療のデメリットを改善した革新的ないびきレーザー治療で、施術中の痛みやダウンタイムはほぼありませんのでご安心ください。

また、これまでのいびき治療はCPAP(シーパップ)治療が定番でしたが、症状を抑える効果は高い反面、「対症療法で根本治療はできない」、「就寝時にマスクを装着することが不快」、「マスクから送られる空気が不快」や「装置が大きくて持ち運びが面倒」など患者側の負担が大きい割に別途原因の改善が必要な為、途中で治療をリタイアしてしまう人もいることでしょう。しかし、パルスサーミアは患者の負担をより少なくしながら、これまでは難しかったいびき・無呼吸症状の根本治療を目指すことができます。

これからいびき治療を始めようとしている方や、これまでCPAP(シーパップ)療法による治療やを試したことはあるが効果をあまり実感できなかった方は、ぜひ一度いびきメディカルクリニックにご相談ください。

<いびきメディカルクリニックのいびきレーザー治療「パルスサーミア」についてはこちら>

睡眠関連運動障害の場合:脳神経内科・心療内科

睡眠関連運動障害は、睡眠中に無意識に手足が動く症状を伴う疾患で、レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)や周期性四肢運動障害が代表的です。

これらの疾患は、脳神経内科や心療内科に相談しましょう。睡眠関連運動障害の原因は、主に神経系の異常とされているため、それに対する専門的な治療が行われます。症状に応じて、ドーパミン作動薬や鉄剤の処方を行うことで、むずむず感や動きを軽減させることができます。

また、ライフスタイルの見直しや、運動療法を取り入れることで症状を管理することもできるので、一度相談してみましょう。

睡眠時随伴症の場合:脳神経内科・心療内科・精神科・小児科(子供の場合)

睡眠関連運動障害は、睡眠中に行われるさまざまな異常行動を示す疾患の総称で、夢遊病や夜驚症といった疾患が該当します。これらの疾患は成長過程で神経系が未発達な子供に起こることが多いですが、大人でも稀に発症します。

睡眠関連運動障害の発症が疑われる場合は、脳神経内科や心療内科・精神科の受診を検討しましょう。

本疾患の原因については、いまだはっきりとしたことがわかっておらず、まずは環境調整(寝室の安全確保など)や睡眠習慣の改善などを行って様子を見るのが一般的です。それでも改善が見られない場合は、薬剤の処方や精神療法が行われますが、治療は慎重に行う必要があります。

ゆえに、こうした睡眠時随伴症に詳しい医師が在籍する診療科や、クリニックに相談することをおすすめします。

また、子供の場合は小児科でも診察を受けられます。専門的なケアを受けることで、家族の安心感も得られるので、ぜひ速やかに相談してみてください。

睡眠障害かわからない場合は症状から何科にいくべきかをチェック

睡眠障害かわからない場合は症状から何科にいくべきかをチェック

さて、ここまで睡眠障害の疾患ごとに受診すると良い診療科を見てきましたが、中には自分がどの睡眠障害なのかわからない方もいるでしょう。ここからは、症状ごとに受診すべき診療科について解説していきます。

ストレスや不安で眠れないときは何科に行くべき?:心療内科・精神科

ストレスや不安が原因で眠れないと感じる場合は、心療内科や精神科をたずねると良いでしょう。精神的な不調は睡眠の質に大きな影響を与えるため、メンタルヘルスに特化した治療ができる診療科がおすすめです。

先ほども紹介した新宿うるおいこころのクリニックでも、メンタル不調に伴う不眠は診療可能なので、ぜひ相談してみてください。

寝ても寝ても眠いときは何科に行くべき?:心療内科・精神科・睡眠外来

十分な睡眠をとっているのに昼間の眠気が強い場合は、心療内科や精神科、もしくは睡眠外来を受診しましょう。

昼間に強い眠気を感じる場合、不眠症や過眠症、概日リズム睡眠障害、睡眠時無呼吸症候群(SAS)などさまざまなケースが考えられます。

しかし、これらを医学的知識のない一般の人が正しく分類することは難しいでしょう。ゆえに、まずはたいていの睡眠障害に対応可能な心療内科や精神科、そして睡眠全般の問題に対応してくれる睡眠外来を受診すると、専門的な治療を受けられる可能性が高いです。

新宿うるおいこころのクリニックでは、精神面での悩みに加え、睡眠の悩みの診療も受け付けています。専門知識豊富な医師やスタッフが丁寧に対応するので、ぜひ相談してみてください。

また、寝ても寝ても眠い方は下記記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

いびきをかいている場合は何科に行くべき?:いびき外来・耳鼻咽喉科・呼吸器内科

日中の眠気や睡眠不足を感じていて、かついびきをかいている場合は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)を発症している可能性が高いです。

その場合は、いびき外来・耳鼻咽喉科・呼吸器内科のどれかを受診すると良いでしょう。

前述したように、睡眠時無呼吸症候群(SAS)には専門的な検査と治療が必要です。そして、より確実な治療を求める場合は、専門医が在籍して、治療実績が豊富なクリニックを選ぶのをおすすめします。

睡眠中に無意識に動いているときは何科に行くべき?:脳神経内科・心療内科・精神科

睡眠中に無意識に体が動いている場合は、睡眠関連運動障害や睡眠時随伴症が疑われます。その場合は、脳神経内科や心療内科・精神科に相談すると良いでしょう。

前述の通り、これらの疾患は一部原因が未確定なものもあり、治療には専門医の慎重な判断を必要とする場合があります。

クリニックを探すときは、これらの疾患の治療実績が豊富か確認しておくと良いでしょう。

睡眠中に呼吸が止まっているときは何科に行くべき?:いびき外来・耳鼻咽喉科・呼吸器内科

睡眠中に呼吸が止まるという状態は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状の一つである「無呼吸」に該当する可能性が高いです。

この場合も、いびきをかいているときと同様に、いびき外来や耳鼻咽喉科、呼吸器内科の受診がおすすめです。

専門的な治療によって、睡眠の質が改善されるだけでなく、生活の質の向上も期待できるでしょう。

とにかく原因がわからない・思い当たる症状もないときは何科に行くべき?:睡眠外来

特定の症状がなくても、睡眠の質に問題があると感じる場合は、睡眠外来を訪れることをおすすめします。

睡眠外来は、さまざまな睡眠関連の問題を総合的に診察してくれる専門の診療科です。専門的な検査を通じて、根本的な原因を突き止め、適切な治療法を提案してくれます。

とはいえ、睡眠外来はまだまだ全国的には数がそれほど多くないのも現状です。ゆえに、まずはお近くの睡眠外来を検索してみるのをおすすめします。

睡眠外来については下記記事でも詳しく解説しています。併せてご覧ください。

睡眠障害で何科に行くべきか迷っている方はまずは自身の症状に注目してみよう

睡眠障害で何科に行くべきか迷っている方はまずは自身の症状に注目してみよう

睡眠障害が疑われる場合、自分の症状をしっかりと把握することが重要です。そのうえで、自身で思い当たるストレスや不安はないか、毎日の睡眠習慣は整っているか、確認すると良いでしょう。

また、家族やパートナーと同居しているときは、睡眠中の様子についてたずねるのもおすすめです。いびきや睡眠中の手足の動きなどは本人ではなかなか気づけないものです。客観的な意見ももらいつつ、治療の第一歩としてください。

そして、睡眠障害は放置すると、日常生活に悪影響を与えるだけでなく、長期的には健康全般にリスクをもたらします。早期発見・早期治療を心がけ、自分の症状に合った診療科を選んでください。

FAQ

よくある質問

いびきが出るときはどの診療科に行けば良いですか?

睡眠外来とはどのような診療科ですか?

睡眠外来は、睡眠に関するあらゆる問題に対応する専門の診療科です。睡眠障害には多岐にわたる疾患がありますが、睡眠外来ではこれらの症状を総合的に評価し、最適な治療法を提案することができます。

このページの監修医師
田沼 欣樹いびきメディカルクリニック いびき専門医
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
田沼 欣樹
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
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