鼻腔拡張テープはいびき対策としてどれくらい効果があるの?

いびきの原因・対策
2025.02.14
鼻腔拡張テープはいびき対策としてどれくらい効果があるの?

目次

いびきの習慣を改善するために鼻腔拡張テープを購入しようか迷っている人も多いでしょう。しかし、本当に効果のあるアイテムなのか気になっている人もいるはずです。

この記事では、鼻腔拡張テープの概要や仕組みを解説したのち、効果のある人・ない人の違いについて解説します。人によって相性の良し悪しがあるのでぜひ参考にしてみてください。

鼻腔拡張テープとは?

鼻腔拡張テープとは?

鼻腔拡張テープとは、鼻の両側面にへの字型に貼り付け、まっすぐの形状に戻ろうとする力(反発力)を使って鼻腔を拡張するテープのことです。両方の鼻腔を外側に広げることから、鼻づまりの状態が改善され、睡眠中の鼻づまりに悩まされることなく快適な呼吸を維持できます。

また鼻腔拡張テープは、プラスチック系の素材でつくられているのが一般的です。睡眠中に使えることはもちろん、日中でも使いやすいように透明タイプのテープも販売されています。

参考:
鼻腔拡張テープによる鼻腔開存効果nasal cycleの影響、J-Stage

鼻腔拡張テープと鼻呼吸テープ(口閉じテープ)の違い

鼻腔拡張テープと鼻呼吸テープ(口閉じテープ)の違い

鼻腔拡張テープと鼻呼吸テープ(口閉じテープ)は、それぞれ貼り付ける部位が異なります。

まず鼻腔拡張テープは鼻の頭、側面に対しへの字型に貼り付けるのが特徴です。鼻腔を拡張することで鼻呼吸をしやすくします。一方で鼻呼吸テープ(口閉じテープ)は、上唇・下唇に貼り付けて、口呼吸をしないように対策するのが特徴です。口呼吸ができにくいように対策をすることで、自然と鼻呼吸の習慣をつくり出せます。

鼻腔拡張テープがおすすめの人

鼻腔を直接広げて睡眠中の鼻呼吸を矯正できる「鼻腔拡張テープ」は、次のような人におすすめです。

 

  • アレルギーや鼻づまりのせいで鼻呼吸ができない人
  • 鼻呼吸テープ(口閉じテープ)を口に貼ってもすぐに剝がしてしまう人

なかでもアレルギーといった外的な原因で鼻呼吸ができない人には、鼻腔拡張テープが最適です。鼻を通常よりも開けることから、鼻づまりの状態でも鼻呼吸をしやすくなります。

鼻呼吸テープ(口閉じテープ)がおすすめの人

口にテープを貼り付けて睡眠中の口呼吸を矯正できる「鼻呼吸テープ(口閉じテープ)」は、次のような人におすすめです。

 

  • 口呼吸が習慣化して治らない人
  • 特に鼻づまりに悩まされていない人
  • 口呼吸はしていないけれど睡眠中に口が半開きになりやすい人

なかでも口呼吸を矯正できるのが、鼻呼吸テープ(口閉じテープ)を利用するメリットです。ただし鼻づまりがある人は口呼吸も鼻呼吸もしづらくなるので、利用する際には、鼻呼吸テープ(口閉じテープ)と一緒に鼻腔拡張テープを併用することをおすすめします。

鼻腔拡張テープの仕組みや期待される効果

鼻腔拡張テープの仕組みや期待される効果

鼻腔拡張テープを利用することにより、3つの効果を期待できます。具体的な仕組みも含めて解説しているので、自分が求める効果なのかチェックしてみてください。

【鼻腔拡張テープの効果1】いびきの改善

鼻腔拡張テープは、鼻づまりが原因で起こる鼻いびき、また鼻づまりにより口呼吸が習慣化して起こる喉いびきの改善に役立ちます。

例えば、原因のもとである鼻づまりの状態を改善できることから、テープを貼っている間は鼻呼吸が可能です。鼻腔を広げられる分、空気の通り道ができるため、鼻づまりが原因のいびきを改善したいなら鼻腔拡張テープを活用するとよいでしょう。

ただし、効果があるのは鼻腔が拡張されている間だけである点に注意しなければなりません。鼻腔拡張テープの利用をやめると、再度いびきが出てしまう人もいます。

【鼻腔拡張テープの効果2】鼻づまりや鼻閉の改善

鼻腔拡張テープは、鼻づまりや鼻閉を改善する効果があります。

例えば、アレルギーなどが原因の鼻づまりはもちろん、鼻腔の粘膜が炎症して起きる鼻づまりなどを、テープを貼っている間だけ拡張して改善できるのが特徴です。普段から鼻づまりになる人、そして風邪をひいているときに呼吸がしづらく寝付けないという人にもおすすめします。

【鼻腔拡張テープの効果3】花粉症の対策

鼻腔拡張テープは、花粉の酷い春ごろの時期にも役立ちます。

例えば、花粉症で起こる睡眠中の鼻づまりを改善できるのが魅力です。夜は花粉が収まっているため、室内であれば余計に花粉を吸い込んで花粉症が悪化するということもありません。

ただし鼻腔を拡張することが目的であるため、花粉症によって起こる鼻水を止められない点に注意してください。

鼻腔拡張テープでいびき対策の効果がある人

鼻腔拡張テープでいびき対策の効果がある人

前述した効果のなかでも、いびき対策のために鼻腔拡張テープを利用したい人も多いでしょう。しかし、鼻腔拡張テープがいびき対策に効果があるのは、一部の条件に合う人だけです。

鼻腔拡張テープは、以下より紹介する悩みにあてはまる人におすすめの製品ですので、自分にあてはまるのかチェックしてみてください。

【鼻腔拡張テープの効果がある人1】鼻いびきに悩んでいる

鼻づまりが原因で起きている「鼻いびき」に悩まされている人であれば、鼻腔拡張テープの効力を最大限に発揮できます。鼻づまりにより鼻がふさがっているせいで起こるいびきであることから、鼻腔拡張テープで空気の通り道を作ることで、鼻いびきの音が出にくくなります。

【鼻腔拡張テープの効果がある人2】鼻づまりのせいで口呼吸をしている

普段から鼻づまりに悩まされており、その影響で口呼吸が習慣化しているという人にも鼻腔拡張テープが最適です。鼻づまりなどが原因ではない喉いびきには効果がありませんが、鼻づまりという問題が影響した喉いびきであれば、原因のもとを絶つことで鼻呼吸の習慣に戻り、喉いびきの改善につながります。

鼻腔拡張テープでいびき対策の効果がない人

鼻腔拡張テープでいびき対策の効果がない人

前述したいびき対策としての効果がある人とは逆に、鼻腔拡張テープを利用しても効果を得られない人もいます。効果を実感しにくい人の特徴を2パターン整理しているので、自身の条件にあてはまらないかチェックしてみてください。

【鼻腔拡張テープの効果がない人1】喉いびきをかいている

鼻に関連するトラブルがない状態で喉いびきをかいている人は、鼻腔拡張テープを貼ってもいびきの問題が改善されません。なぜなら原因が鼻ではないためです。

例えば、喉いびきの原因が肥満、喉の炎症、歯のかみ合わせなどが関係している場合には、口~喉にかけての原因でいびきをかいています。鼻腔拡張テープで鼻腔を広げても、そもそもの原因が口まわりであるため、口を閉じる鼻呼吸テープ(口閉じテープ)を利用するか、喉まわりの気道がふさがらないように対処することが欠かせません。

【鼻腔拡張テープの効果がない人2】普段から口呼吸が習慣化している

鼻づまりのような原因などがない人のなかで、普段から口呼吸が習慣化している人の場合には、鼻腔拡張テープを貼っても効果がありません。

普段から口呼吸をしている人は、口呼吸という習慣自体を改善しなければ、鼻呼吸の習慣が身につかないでしょう。日常的に意識して鼻呼吸をするか、テープの力で口を閉じる鼻呼吸テープ(口閉じテープ)を利用するかといった方法で改善しなければ、そもそもの原因を解決できない点に注意してください。

鼻腔拡張テープはあくまで鼻呼吸を助けるアイテム

鼻腔拡張テープはあくまで鼻呼吸を助けるアイテムです。鼻腔拡張テープだけで、いびき対策をしようと思っても難しいのは致し方ありません。
しかしながら、鼻呼吸を促すアイテムというのは非常に便利なアイテムです。
口呼吸を防止する口閉じテープと併用すれば、習慣化した口呼吸の改善に繋がる可能性もあります。
価格もお手ごろですので、口呼吸にお悩みの方は、ぜひ一度チャレンジしてみてください。

鼻腔拡張テープの正しい使い方

鼻腔拡張テープの正しい使い方

睡眠時の鼻づまりの悩みを改善するため、鼻腔拡張テープを購入したいけれど、購入方法や正しい使い方がわからないとお悩みの人も多いでしょう。参考として、はじめて鼻腔拡張テープを購入する人向けに、覚えておきたい情報を3項目整理しました。

【鼻腔拡張テープの使い方1】自分の鼻にフィットする製品を探す

鼻腔拡張テープは、販売しているメーカーによって形状・粘着性・サイズなどが違うため、自分に合う製品を見つけることが重要です。なかでも気を付けて選びたいポイントを以下にまとめました。

 

  • 自分の鼻の大きさに合う製品か
  • 睡眠中 継続して鼻腔を拡張してくれるか
  • 無理なく購入を続けられるか

日本人は、鼻が高い人もいれば低い人もいるなど、人によって形状や大きさが違います。自分の鼻にフィットしない製品だと、うまく鼻腔が拡張されないこともあるので、あらかじめ自分の鼻のサイズを継続してから製品を探すのがおすすめです。

同じ枚数の製品でも、金額が数百円ほど違う場合があります。毎日新しいものを貼って鼻腔を拡張する必要があるので、ランニングコストがかかる点に気をつけながら製品を選びましょう。

【鼻腔拡張テープの使い方2】鼻を閉じるように抑えた状態でテープを貼る

鼻腔拡張テープは、正しい貼り付け方を覚えておかなければ、きれいに鼻腔が拡張されません。参考として、一般的な鼻腔拡張テープの使い方を以下にまとめました。

 

  • 1. パッケージを剥がして鼻腔拡張テープの粘着部を出す
  • 2. 鼻が閉じる状態をキープするように、全体が密着する形でテープを貼り付ける
  • 3. 鼻が外側に開いている感じがするか確認する

テープを貼ったら、貼り付ける前と後で呼吸のしやすさが変わったのかを確認しましょう。普段より呼吸がしやすいと感じたのなら成功です。

【鼻腔拡張テープの使い方3】よく剥がれる人は粘着力が強力な鼻腔拡張テープを使う

もし鼻腔拡張テープを貼っても剝がれてしまうとお悩みなら、今よりも粘着直の強い製品を購入するのがおすすめです。ただし、鼻腔拡張テープは毎日長期的に利用する製品であるため、肌の弱い方は肌荒れが起きるかもしれません。自分に合わないと思ったら使用を中止しましょう。

またテープが剥がれてしまうのは、鼻の頭に汗をかいていたり、油脂が付着していたりする状態で貼り付けたのが原因かもしれません。特に鼻は、油脂の分泌が多い箇所です。テープを貼る前にしっかり洗顔をして、汗や油脂を洗い流しておきましょう。

ほかにも、室温が高く睡眠中に汗をかきやすかったり、湿気が多かったりしても剥がれる原因になるため、空調設備を使って汗をかきにくい環境を整えることも大切です。

鼻腔拡張テープ以外の効果的ないびき対策・改善アイテム一覧

鼻腔拡張テープ以外の効果的ないびき対策・改善アイテム一覧

いびき対策として利用できるアイテムは、鼻腔拡張テープ以外にもさまざまな製品が提供されています。

 

  • 鼻の穴に直接指して鼻腔を拡張する「鼻(ノーズ)クリップ」
  • 睡眠中に口が開かないように矯正できる「いびき対策用マスク」
  • 歯のかみ合わせの調整、いびきの原因である舌根沈下が起きにくいように対策する「マウスピース」
  • 鼻腔中に専用のチューブをさして睡眠中の気道を確保する「ナステント」

呼吸をしやすくするアイテムは、ほかにも複数の製品が見つかります。選択肢は鼻腔拡張テープだけではないため、詳しいアイテムの情報を知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

鼻腔拡張テープでいびきが改善しない人はいびきメディカルクリニックに相談しよう

鼻腔拡張テープでいびきが改善しない人はいびきメディカルクリニックに相談しよう

鼻腔拡張テープは、鼻づまりなどが原因で起こる寝苦しさやいびきの改善に効果的なアイテムです。しかし、原因が別にある人や、鼻腔拡張テープでは十分に気道を確保できない人も少なくありません。

もし鼻腔拡張テープを利用してもいびきが改善されなかったとお悩みなら、いびきメディカルクリニックにご相談ください。いびきの原因を究明し、正しい改善方法・治療方法を提案します。

FAQ

よくある質問

鼻腔拡張テープでいびきが改善しないのはなぜ?

鼻腔拡張テープを貼ると鼻が大きくなるって本当?

鼻腔拡張テープはプラスチックの反発力を利用して鼻腔を拡張するだけですので、テープを剥がせば鼻を元通りの大きさに戻せます。ただし、日中に鼻腔拡張テープを貼ったまま出歩くと、通常よりも鼻が大きく見えることに注意が必要です。

このページの監修医師
田沼 欣樹いびきメディカルクリニック いびき専門医
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
田沼 欣樹
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
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