寝ても寝ても眠い原因はいびきが関係しているかもしれません

睡眠障害・不眠症
2025.01.31
寝ても寝ても眠い原因はいびきが関係しているかもしれません

どれだけ寝ても眠い場合、体に何らかの不調が起こっているサインです。
中には、いびきや睡眠時無呼吸症候群、過眠症、ストレスなど複数の要因が関係しているケースもあり、根本原因を探ることが快適な睡眠を取り戻すカギとなります。

そこでこの記事では、日中の眠気に悩む方や寝ているのに疲労が消えない方に向けて、寝ても眠い原因や症状が出た時に確認すべきチェックポイント、対策法などを解説します。

寝ても寝ても眠いのは、もしかしていびきが原因?

寝ても寝ても眠いのは、もしかしていびきが原因?

寝ても寝ても眠い場合、いびきが影響している可能性があります。
いびきをかくと、空気の通り道である上気道は狭くなります。上気道が狭くなると、空気を取り入れようと肺にかかる圧が増すため、上位中枢が刺激されて睡眠の質が下がるのです。睡眠の質が下がっている状態では、十分な疲労回復ができなくなったり朝の目覚めが悪くなったりし、日中に強い眠気を感じることが増えます。

「いびき=熟睡している証」と考えている人も存在しますが、実際には健康状態が悪くなっているサインであるため、寝ても疲れがとれた気がしない場合は、いびきや精神ストレスとの関係を検査してみると良いです。

寝ても寝ても眠いままでいると日中に支障が出る

症状を放置していると、日中にさまざまな支障をきたします。
例えば、眠気により集中力が低下し仕事でのミスが増えたり、正常な判断ができず人間関係が悪化したりなど、寝不足がもたらす影響は多岐にわたります。

また、疲れがとれないことで抑うつ気分にもなりやすく、意欲喪失がみられることも特徴です。慢性的な不眠状態が続いていると、交通事故や思わぬ怪我を招くリスクも高めるので、自分の身を守るためにも早めの治療を心がけましょう。

寝ても寝ても眠いときに考えられる原因

寝ても寝ても眠いときに考えられる原因

ここでは、考えられる原因について解説します。以下の原因により、いびきを引き起こしている可能性があるので当てはまるかチェックしてみましょう。

寝ても寝ても眠いときに考えられる原因①睡眠不足で疲れている

仕事や学業、家事に追われている場合、本来必要な睡眠時間を確保できず慢性的な睡眠不足に陥っている可能性があります。
一般的に、必要とされる睡眠時間は6時間以上が目安とされていますが、十分な休養をとれている人は令和元年のデータでは54.5%で、睡眠不足から「休養がとれていない」と感じている方も多く存在します。
このような睡眠不足が続くと少しずつ疲労は蓄積され、疲れを解消しようしても一度に回復できない状態になってしまい、寝ても寝ても眠いと感じるようです。

参考:
健康づくりのための睡眠ガイド 2023|厚生労働省

寝ても寝ても眠いときに考えられる原因②ストレスなどの精神的不調

仕事や人間関係等で何らかのストレスを抱えていると、就寝中も体が覚醒状態になってしまい、体が休まらない状態が続きます。
疲れがとれないストレスからさらなる不調を生み出すリスクも高まり、症状の悪化を招くようです。
また、就寝前に考え事をしている場合、就寝中もリラックスしにくくなるため「寝た気がしない」「寝ているのに疲れがとれない」といった悩みの原因になります。

寝ても寝ても眠いときに考えられる原因③ナルコレプシーなどの過眠症

十分な睡眠をとっているにもかかわらず、日中に突然強い眠気に襲われたり意識がぼんやりしたりする場合、ナルコレプシーなどの過眠症の可能性が考えられます。
過眠症になると、大切な会議中や運転中に寝てしまったり、突然寝てしまうことから事故リスクが増えたりします。周囲の人に危険を及ぼす可能性も高まるので、日中の居眠りが頻繁している場合は症状を疑い早めに医療機関へ相談しましょう。

過眠症については下記記事でも詳しく解説しています。併せてご覧ください。

寝ても寝ても眠いときに考えられる原因④月経前症候群による影響

月経前症候群とは、月経の数日前からみられる心身の不調のことです。
月経前は、女性ホルモンが大きく変動し基礎体温が高くなるため、寝ても眠い状態になりやすいといわれています。
症状としては、眠りが浅くなったり日中に強い眠気が出るようになったりしますが、月経開始とともに改善していくことが特徴です。

参考:
女性の睡眠障害|e-ヘルスネット(厚生労働省)

寝ても眠いときに確認したいポイント

寝ても眠いときに確認したいポイント

以下では、寝ても眠いときに確認したい3つのチェックポイントを解説します。

ポイント①いびきはかいていないか

さきほども説明したように、いびきは睡眠の質に大きな影響を与えます。
しかし、自覚しにくく自分ではチェックできないため、睡眠記録アプリを使って録音したり、家族に確認してもらったりすると良いです。
また、いびきが続く場合、肥満や過剰なアルコール摂取、ストレスなどが関係している
かもしれません。健康に与えるリスクも大きく、慢性的ないびきにより生活習慣病を引き起こす可能性もあるため、単なるいびきで済ませず原因を探り対策を講じることが大切です。

いびきの原因と対策については下記記事で詳細に解説しています。ぜひチェックしてみてください。

ポイント②睡眠時無呼吸症候群ではないか

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠時に何度も呼吸が止まってしまう病気のことです。
症状により十分な酸素が送られないため、睡眠の質が下がり日中に強い眠気を感じることがあります。
睡眠時無呼吸症候群は早めの治療が大切なので、大きないびきの後に息が止まったり息苦しさから何度も目が覚めていたりする場合は、病院で検査を受けてみると良いです。

下記記事では、簡単にできる睡眠時無呼吸症候群のセルフチェック方法を解説しています。

ポイント③睡眠の質は下がっていないか

睡眠の質が低下していると、睡眠時間は十分なのに寝ても眠いと感じます。
通常、深い睡眠(ノンレム睡眠)と浅い睡眠(レム睡眠)がバランスよく交互に訪れることで質の良い睡眠につながっていますが、何らかのストレスによりサイクルが乱れてしまうと睡眠の質が下がるのです。

「寝付きが悪い」
「夜中に目が覚める」
「日中の倦怠感が消えない」

などの症状は、睡眠の質が下がっているサインなので生活習慣や睡眠環境を見直してみましょう。

下記記事では、睡眠の質を上げる11の方法を紹介しています。併せてご覧ください。

寝ても寝ても眠い女性はホルモンバランスの乱れが原因かも

寝ても寝ても眠い女性はホルモンバランスの乱れが原因かも

女性は、月経周期や妊娠、更年期などの影響からホルモンバランスの乱れが起きやすく、寝ても寝ても眠い状態を作りやすいといわれています。
例えば、ホルモン変化によるイライラや不安感があると、リラックス状態を作りづらくなるため睡眠の質が悪化します。基礎体温の上昇も関係しており、体温が変動しにくくなることが倦怠感や日中の眠気を引き起こすようです。
実際に、月経に関する心身の変化を感じている成人女性は80%と多く、そのうち43%は月経前過眠、51%が月経時過眠に悩まされているというデータも存在します。

参考:
女性の睡眠とホルモン|渋井佳代(国立精神・神経センター 国府台病院 精神科 睡眠外来)

ホルモンバランスが眠気にもたらす影響

女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンは、代謝や精神安定、女性らしさなどさまざまな機能に影響を与えています。
しかし、加齢に伴いエストロゲンが減少したり月経中にプロゲステロンが増えたりすると、ホルモンバランスが崩れるため眠気が引き起こされるのです。

例えば、排卵期の後にくる黄体期では、プロゲステロンの分泌がすすむことで基礎体温が上がります。その結果、朝から夕方にかけて高くなるはずの体温リズムが、常に高い状態に保たれてメリハリがなくなってしまうため、日中の眠気につながります。

ホルモンバランスの乱れによって引き起こされる眠気は、ただの疲れや生活習慣の問題と捉えがちですが、実際には体の内部からくるSOSであるため、体を休めたり病院へ受診したりすることが大切です。

寝ても眠いときの対策法

寝ても眠いときの対策法

では実際に、寝ても眠いときの対策法をみていきましょう。
症状が軽度の場合、日常的なケアによって改善できるかもしれないので、まずは生活習慣や睡眠に対する意識を変えてみることが大切です。

寝ても眠いときの対策法①起きたら朝日を浴びる

起床直後に朝日を浴びることで体内時計が調節されるため、眠気の軽減が期待できます。
通常、人の体内時計は24時間より長めに設定されており、起床時に光を浴びて早めておかないと日中の眠気や活動力低下を招くようです。
また、昼間に明るい光を浴びることも大切です。日中の光は、夜に分泌されるメラトニンを増やすと考えられており、質の高い眠りにつながります。

寝ても眠いときの対策法②就寝時間にこだわりすぎない

「毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる」という習慣は大切ですが、就寝時間にこだわりすぎた結果、逆効果になることがあります。
例えば、寝なきゃいけない時間に眠れないプレッシャーが生まれたり、疲れが取れていないのに目覚めたりと睡眠の質が低下します。
また、無理やり寝る行為がストレスになっている可能性もあるので、就寝時間は体調や生活リズムに応じて柔軟に調整することが大切です。

寝ても眠いときの対策法③入浴などで睡眠環境を整える

就寝前に入浴をして体温を上げておくと、就寝時に体温が下がり自然な眠りを誘発しやすくなります。
入浴のタイミングは、就寝の2~3時間前がいいとされています。就寝直前に入浴すると深い睡眠はとれますが、寝つきが悪くなる可能性があるので、少し時間をあけてから眠りにつくと良いです。

参考:
快眠と生活習慣 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

寝ても寝ても眠い場合は、いびきメディカルクリニックにご相談ください

いびきや睡眠時無呼吸症候群の影響で寝ても寝ても眠い場合は、いびきメディカルクリニックのいびき治療がおすすめです。
いびきメディカルクリニックでは、睡眠時の状態を詳しく分析した上で治療を行なうため、無駄のない症状改善を目指せます。切らないいびきレーザー治療「パルスサーミア」によるいびき改善やCPAP(シーパップ)療法による治療も可能ですので、「寝ているはずなのに疲れている」「睡眠中にいびきで目が覚める」などのお悩みは放置せずご相談ください。

<いびきメディカルクリニックの切らない・痛くないいびきレーザー治療「パルスサーミア」>

精神的な要因が原因なら心療内科・精神科の新宿うるおいこころのクリニックにご相談ください

いびきや睡眠時無呼吸症候群に当てはまらないが、寝付きが悪くなっていると感じる場合は新宿うるおいこころのクリニックへご相談ください。
寝ても寝ても眠い原因が、精神的なストレスや不安からきている可能性があります。
新宿うるおいこころのクリニックでは、精神面の不調に対するアプローチを行うことで、快適な睡眠をとれるようにサポートします。公認心理士・臨床心理士在籍のカウンセリングも可能ですので、些細なお悩みごともお気軽にご相談ください。

<新宿うるおいこころのクリニックの公式HPはこちら>

FAQ

よくある質問

いびきが気になりますが、放置していても大丈夫ですか?

睡眠時無呼吸症候群で眠くなることはありますか?

睡眠時無呼吸症候群(SAS)になると睡眠の質が低下するため、日中に眠くなることがあります。耐え難い眠気による交通事故リスクも高まるので、気になる症状がある際は医療機関へ相談しましょう。

このページの監修医師
田沼 欣樹いびきメディカルクリニック いびき専門医
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
田沼 欣樹
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
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