睡眠障害・不眠症の診断チェック!あなたの眠れない原因は何ですか?

睡眠障害・不眠症
2024.10.05
睡眠障害の診断チェック!あなたの眠れない原因は何ですか?

目次

睡眠は心身の健康を維持するために欠かせない要素であるにもかかわらず、現在日本人の多くが睡眠に何らかの問題を抱え、満足な睡眠が取れていないと言われています。

しかも、実際に治療を受けている人はもっと少なく、多くの人が不眠や睡眠障害に悩んでいても、我慢しているというのが現状です。

本記事では、睡眠障害に分類されるさまざまな疾患に見られる特徴的な症状をまとめ、それぞれの症状に対応した診断チェックシートを作成しました。より良い睡眠を手に入れるために、まずはご自身の状態を確認し、治療に踏み出すか判断する第一歩にしてください。

どんな症状があると睡眠障害・不眠症に分類されるのか?チェックシートで診断

どんな症状があると睡眠障害・不眠症に分類されるのか?チェックシートで診断

睡眠障害や不眠症には特徴的な症状を呈するものもあり、それが診断の助けとなることがあります。

今回は、中でも特に特徴の際立つ症状を6つチェックシートとしてまとめました。該当する症状があるかどうか確認してみてください。

<睡眠障害の診断チェックシート>
理想的な起床時間と実際の起床時間に大きなズレがある
毎晩睡眠中に大きないびきをかく
寝ている間に起き上がったり、叫んだりする
就寝時に脚がむずむずして眠れない
夜しっかり寝ているのに、日中に耐え難い眠気に襲われる
睡眠時間は十分なのに眠りが浅い

睡眠障害・不眠症の診断チェック①:理想的な起床時間と実際の起床時間に大きなズレがある

睡眠障害・不眠症の診断チェック①:理想的な起床時間と実際の起床時間に大きなズレがある

日々の生活において、理想的な起床時間と実際の起床時間が大きく異なることが続く場合、概日リズム睡眠障害を疑う必要があります。

概日リズム睡眠障害

概日リズム睡眠障害とは、体内時計のリズムが通常の24時間周期に対してズレを生じ、睡眠や覚醒のタイミングが不規則になる症状です 。

概日リズム睡眠障害の診断①:交代勤務後に眠れない【交代勤務障害】

交代勤務障害は、夜勤やシフト制勤務などによって生じる睡眠障害の一つです。

夜勤のような通常とは異なる時間帯の勤務後に睡眠に入ろうとしますが、なかなか眠れず、結果として昼間に眠れなかったり、夜間に眠れなかったりします。

概日リズム睡眠障害の診断②:極端な遅寝遅起き【睡眠相後退症候群】

睡眠相後退症候群は、寝る時間と起きる時間が通常よりも遅れることで発生する睡眠障害です。

この症候群を持つ人は、本来ならば就寝する時間を過ぎても眠ることができず、朝方まで起きていることが多いです。そのため、昼間に眠くなり、学校での勉強や会社での仕事に影響を及ぼすようになります。特に、夜更かしや残業の多い思春期や若年層に多いです。

概日リズム睡眠障害の診断③:極端な早寝早起き【睡眠相前進症候群】

睡眠相前進症候群は、通常の就寝時間よりも早く寝てしまうために、まだ夜も開け切らぬうちから目が覚めてしまう状態です。

これに陥ると、夕方には非常に強い眠気を感じ、朝早く目が覚めてしまいます。

高齢者に多く見られ、社会的な活動時間と自身の体内リズムが合わないため、日中の活動が制限されることが多いです。

概日リズム睡眠障害の診断④:睡眠・覚醒リズムが毎日変化する【非24時間睡眠覚醒症候群】

非24時間睡眠覚醒症候群は、体内時計が通常の24時間周期に適応できず、毎日少しずつずれていく状態を指します。

この障害は、太陽の光を視認できない視覚障害者に多く見られ、睡眠時間と覚醒時間が日々変化するため、生活リズムが乱れます。

概日リズム睡眠障害の診断⑤:一日の中で睡眠と覚醒が不規則に登場する【不規則睡眠・覚醒リズム障害】

不規則睡眠・覚醒リズム障害は、睡眠と覚醒が一日の中で断片的に発生し、通常の昼夜のリズムが失われる状態です。

この障害は、アルツハイマー病などの認知症患者に多く見られます。昼夜問わず突然眠くなり、短い睡眠を繰り返すため、日中の活動が制限されることもあります。

参考:
概日リズム睡眠障害|Richard J. Schwab(University of Pennsylvania)

睡眠障害・不眠症の診断チェック②:毎晩睡眠中に大きないびきをかく

睡眠障害・不眠症の診断チェック②:毎晩睡眠中に大きないびきをかく

睡眠中に呼吸が停止して無呼吸状態に陥ったり、浅くなったりする病気の総称を睡眠関連呼吸障害と呼び、中でも閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は代表的な疾患とされています。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は、睡眠中に気道が一時的に閉塞され、呼吸が停止する状態が繰り返される睡眠障害です。

これにより、呼吸が停止する度に睡眠が分断されるため、睡眠の質が著しく低下し、日中の強い眠気や集中力の低下を引き起こします。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の典型的な症状は、大きないびきと睡眠中の呼吸停止です。本人の自覚は乏しいですが、周囲の人に指摘されて発症に気づくケースが多いです。

また、重症化すると日中の過度な眠気や居眠り、しっかり寝たはずなのに何故か解消されない疲労感などが現れることがあります。

しかも、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は放置すると高血圧や心血管疾患、脳卒中、糖尿病、うつ病などの発症リスクが高まることも知られており、速やかな医療機関の受診が必要とされています。

参考:
いびき|Richard J. Schwab(University of Pennsylvania)

睡眠障害・不眠症の診断チェック③:寝ている間に起き上がったり、叫んだりする

睡眠障害・不眠症の診断チェック③:寝ている間に起き上がったり、叫んだりする

睡眠中に起き上がったり、叫んだりする症状が見られる場合、睡眠時随伴症を疑う必要があります。

睡眠時随伴症

睡眠時随伴症は、睡眠中に異常な行動や感覚を伴う睡眠障害の一種です。

睡眠時随伴症の診断①:睡眠中に恐怖で起き上がる【夜驚症】

夜驚症は、主に子供に見られる睡眠障害で、夜中に叫んだり、恐怖で起き上がったりなどの症状が見られます。しかし、本人にはその記憶がないことが多く、またはっきりした原因もわかっていません。

しかし、小児で見られる場合は成長するにつれて発作が起こらなくなっていく他、睡眠中の行動によって精神的な問題が生じることもないとされています。したがって、大きな怪我をしないよう見守ることが必要とも言われています。

睡眠時随伴症の診断②:鮮明かつ恐ろしい夢によって突然目が覚める【悪夢】

悪夢は、レム睡眠中に発生する非常にリアルで恐ろしい夢のことで、目覚めた後もその内容を鮮明に覚えていることが多いです。

頻繁に悪夢を見る場合、ストレスやトラウマが原因であることが考えられ、心理的なケアが必要となることがあります。

睡眠時随伴症の診断③:睡眠中にもかかわらず自覚のないまま歩き回る【睡眠時遊行症(夢遊病)】

睡眠時遊行症(夢遊病)は、睡眠中にもかかわらず無意識のまま歩き回る状態を指します。

この障害は、主にノンレム睡眠中に発生し、本人は翌朝その行動を覚えていないことがほとんどです。子供に多く見られますが、大人でも発症することがあります。

原因は明確ではありませんが、ストレスや睡眠不足が引き金となることが多いとされています。

睡眠時随伴症の診断④:レム睡眠中に話したり攻撃的な動きをしたりする【レム睡眠行動障害】

レム睡眠行動障害は、レム睡眠中に夢の内容に合わせて体を動かしてしまう状態です。

睡眠中に(下品に)話したり、攻撃的な動きをしたりすることがあり、周囲の人に危害を加えることもあります。

ただ、夢の内容を本人に聞くと鮮明に覚えていることが多く、夜驚症の場合とは異なるのも特徴の一つです。

この障害は主に高齢者に見られ、パーキンソン病などの神経変性疾患と関連していることが指摘されています。

参考:
睡眠時随伴症|Richard J. Schwab(University of Pennsylvania)

睡眠障害・不眠症の診断チェック④:就寝時に脚がむずむずして眠れない

睡眠障害・不眠症の診断チェック④:就寝時に脚がむずむずして眠れない

就寝時や睡眠中に自分の脚や腕が意図しない動きをすることで睡眠が妨げられている場合は、睡眠関連運動障害を疑う必要があるでしょう。

睡眠関連運動障害

睡眠関連運動障害は、睡眠中または就寝時に発生する異常な運動や感覚を伴う睡眠障害の一つです。

睡眠関連運動障害の診断①:横になると足がむずむずする【むずむず脚症候群(レストレッグス症候群)】

むずむず脚症候群(レストレッグス症候群)は、主に静かに座っているときや横になっているときなどの安静時に、脚に不快な感覚が現れ、その結果強いむずむず感やピリピリとした感覚を覚える疾患です。

この感覚は、脚を動かすことで一時的に和らげられますが、再び安静にすると再発することが多く、それによりリラックスして入眠することが困難になります。

むずむず脚症候群でお悩みの方は、原因や治療について下記サイトで解説していますので要チェックです。

<むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)の原因や治療について詳しく知りたい方は「新宿うるおいこころのクリニック」へ>

睡眠関連運動障害の診断②:睡眠中に脚や腕がピクピク動く【周期性四肢運動障害】

周期性四肢運動障害は、睡眠中に脚や腕がピクピク動いたり、素早く跳ねたりする疾患です。

本人には睡眠中に脚や腕を動かしているつもりは全くなく、これにより睡眠が頻繁に中断され、十分な休息が得られなくなります。その結果、夜中の覚醒や日中の眠気につながります。

参考:
周期性四肢運動障害(PLMD)とレストレスレッグス症候群(RLS)|Richard J. Schwab(University of Pennsylvania)

睡眠障害・不眠症の診断チェック⑤:夜しっかり寝ているのに日中に耐え難い眠気に襲われる

睡眠障害・不眠症の診断チェック⑤:夜しっかり寝ているのに日中に耐え難い眠気に襲われる

夜しっかり寝ているのに眠い、かつ上記で紹介したような特徴的な睡眠を妨げる症状が見られない場合は、中枢性過眠症の可能性があります。

中枢性過眠症

中枢性過眠症は、夜間に十分な睡眠を取っているにもかかわらず、日中に強い眠気に襲われる睡眠障害です。中枢性過眠症にはいくつかのタイプがあり、それぞれに特有の症状が見られます。

中枢性過眠症の診断①:活動中に突如居眠りをする【ナルコレプシー】

ナルコレプシーは、中枢性過眠症の中でも特に知られているタイプで、通常起きている時間帯に自分では制御できない眠気が繰り返し起こってしまう状態です。

これにより、仕事中や会議中、さらには運転中など、重要な場面で眠ってしまうことがあり、日常生活に大きな影響を与えます。

他にも、ナルコレプシーには特徴的な症状が見られ、情動脱力発作(突然の一時的な筋力低下の発作)や入眠時または覚醒時の幻覚、睡眠麻痺、夜間の睡眠障害などが挙げられます。

中枢性過眠症の診断②:日中に耐え難い眠気に襲われる【特発性過眠症】

特発性過眠症は、慢性的な睡眠不足がない状況下においても、強い日中の眠気を感じる疾患です。

患者は長時間の睡眠を必要とし、またその睡眠の質も悪いと感じることが多いです。

また、ナルコレプシーでは昼間に眠気を感じたら、一度昼寝をすることで眠気の軽快が見られますが、特発性過眠症の人では短時間の居眠りでは眠気を持ち越してしまい、余計に長く寝てしまう傾向があります。

中枢性過眠症の診断③:20時間近く眠ってしまう時期が一定期間続く【クライネ-レビン症候群】

クライネ-レビン症候群は、極端な過眠状態が周期的に発生する非常にまれな睡眠障害です。

この障害を持つ人は、発作的に数週間から数ヶ月の間、1日に20時間近く眠り続けます。発作が収まると通常の生活に戻りますが、発作期間中は家族などが起こしても眠り続けてしまうため、日常生活に大きな影響を与えます。

参考:
ナルコレプシー|Richard J. Schwab(University of Pennsylvania)

睡眠障害・不眠症の診断チェック⑥:睡眠時間は十分なのに眠りが浅い

睡眠障害・不眠症の診断チェック⑥:睡眠時間は十分なのに眠りが浅い

これまで紹介したような症状がないにもかかわらず、睡眠時間は十分に確保しているのに睡眠が不十分だと感じる場合は、不眠症の可能性が高いです。

不眠症

不眠症は、十分な睡眠時間を確保しているにもかかわらず、眠りが浅く、睡眠の質が低下している状態を指します。これにより、朝起きたときに疲労感が残ったり、日中の活動に支障をきたしたりすることがあります。

そして、不眠症には次のような4つのタイプがあります。

不眠症の診断①:寝つきの悪い【入眠困難】

入眠困難は、寝つくまでに非常に時間がかかる状態を指し、ベッドに入ってから1時間以上経っても眠りに入れないことが頻繁に起こる場合、入眠困難が疑われます。

不眠症の診断②:夜中に何度も目が覚めてしまう【中途覚醒】

中途覚醒は、夜中に何度も目が覚めてしまい、その後再び眠るのが難しい状態を指します。

中途覚醒が頻繁に発生する場合、日中の眠気や疲労感が強まり、生活の質が低下します。

不眠症の診断③:朝早く目が覚めて、その後眠れない【早朝覚醒】

早朝覚醒は、通常の起床時間よりも早く目が覚めてしまい、その後再び眠れない状態です。

この症状は、特に高齢者やうつ病患者に多く見られ、睡眠の質を著しく低下させ、日中の活動に悪影響を与えることがあります。

不眠症の診断④:ぐっすり寝た気がしない【熟眠障害】

熟眠障害は、十分な睡眠時間を取ったにもかかわらず、朝起きたときにぐっすり寝た気がしない状態を指します。

この障害は、睡眠の質が低下しているため、長時間眠っても疲労感が残り、日中の活動に支障をきたします。

参考:
不眠症と日中の過度の眠気|Richard J. Schwab(University of Pennsylvania)

睡眠障害でお悩みの方はなるべく早くクリニックの受診を

睡眠障害でお悩みの方はなるべく早くクリニックの受診を

ここまで解説したように、睡眠障害や不眠症は、日常生活に大きな影響を与える深刻な問題です。

今回紹介した症状の中で、少しでも心当たりがある場合は、なるべく早く専門の医療機関を受診することを推奨します。

睡眠障害や不眠症は精神的な原因によるところが大きく、心療内科の受診がおすすめです。

<心療内科なら「新宿うるおいこころのクリニック」>

睡眠時無呼吸症候群にお悩みの方には切らないいびきレーザー治療「パルスサーミア」がおすすめ

中でも、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)を発症し、どのクリニックを受診しようか悩んでいる方には、いびきメディカルクリニックが実施している「パルスサーミア」という切らないいびきレーザー治療がおすすめです。

この治療法は、軟口蓋まわりの粘膜 にレーザーを照射し、組織を収縮させることで気道を広げ、いびきや無呼吸を改善するものです。外科的手術に比べてダメージが少なく、日帰り手術が可能であるため、日常生活への影響も少ないです。

クリニックでは無料カウンセリングも実施しているので、興味のある方はお気軽にご相談ください。

<いびきメディカルクリニックの切らないいびきレーザー治療「パルスサーミア」の詳細はこちら>

FAQ

よくある質問

睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は放置するとどうなりますか?

不眠症にはどのようなタイプがありますか?

寝つきの悪い「入眠困難」や夜中に何度も目が覚めてしまう「中途覚醒」、朝早く目が覚めて、その後眠れない「早朝覚醒」、ぐっすり寝た気がしない「熟眠障害」があります。

このページの監修医師
田沼 欣樹いびきメディカルクリニック いびき専門医
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
田沼 欣樹
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
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