ひどいいびきの治療法-睡眠時無呼吸症候群など危険な病気かもしれません

いびきレーザー治療
2024.07.01
ひどいいびきの治療法_睡眠時無呼吸症候群など危険な病気かもしれません

家族から「いびきがひどい、うるさい」と指摘されて悩んでいますか?
「大なり小なり、誰でもいびきくらいかくだろう」と思われるかもしれませんが、家族の言う「ひどいいびき」はあなたの想像以上かもしれません。寝ている家族を起こすほどの大きな音に加え、慢性的で長時間続くひどいいびきは、あなたと家族の健康を蝕む存在です。

また、いびきを放置すると、SASや脳梗塞、心不全などの深刻な病気のリスクが高まる可能性があります。そのため、早めの対処が重要です。

この記事では、ひどいいびきの治療法やその効果、治療期間、費用などについて解説します。ひどいいびきにお悩みの方は、是非最後まで読んでみてください。

ひどいいびきの基準とは?

ひどいいびきの基準とは?

「いびきがひどい」とは、どのような状態を指すのでしょうか。いびきを「ひどい」と感じるかどうかは、個人差があるように感じますよね。まずは「ひどいいびき」の基準をどのように考えるか、解説します。

音量や頻度

ひどいいびきは、いびきの音が部屋中に響き渡るほどの大音量です。隣で寝ている家族やパートナーを起こすほどで、自分では気付かないケースもあります。
またひどいいびきは、ほとんど毎晩のように起きます。月に数回ほどのいびきではおさまりません。さらに、1日のうちでも、いびきの頻度は高めです。多いと1時間に数回から数十回もいびきをかくことがあるため、その頻度も多いといえます。
ただし、これらの特徴はあくまで一般的な目安であり、個人差があります。いびきの音量や頻度が気になる場合は、専門医に相談し、適切な治療法の検討が重要です。

日中の眠気

日中に過度な眠気を感じる場合、いびきがひどい可能性があります。
そもそもいびきは、空気の通り道である気道が狭くなっているために起こります。狭い気道では、普通に呼吸しても、充分な空気が取り込めません。すると身体はより多くの空気を取り込もうと、大きく息を吸い込みます。
心身を休めるはずの睡眠中ですが、呼吸しようと身体が無理をしているため、睡眠の質が下がります。たとえ毎日8時間の睡眠時間を確保していても、日中に眠気を感じる原因です。
このような症状が続くと、集中力が途切れやすくなったり、注意力散漫になったりし、学業や就業に支障をきたす場合があります。

自己判断では難しい

自分自身でひどいいびきかどうかを判断するのは困難です。いうまでもありませんが、眠っている間は自分のいびきを聞けないためです。
家族や同居人からひどいいびきを指摘されたら、真摯に受け止めることが大切です。家族やパートナーがいびきを指摘する際、気持ちは複雑でしょう。相手を傷つけたくないと、ずっと指摘できずに悩んでいたのかもしれません。一方で、いびきによって自分の睡眠が妨げられているため、指摘して解決を図ろうとしているかもしれません。
反対にいびきを指摘される側は、いびきの事実を突きつけられて自分の睡眠に不安を感じる可能性があります。そのため、いびきを指摘する際には、できるだけ優しく、相手の気持ちを考えた言葉遣いやアプローチが重要です。

いびきがひどくても問題ないいびきと危険ないびきがある

いびきがひどくても問題ないいびきと危険ないびきがある

いびきには「問題のないいびき」と「危険ないびき」の2つのタイプがあります。単なるいびきで片付けられない場合は、生命への影響も考えられます。「いびきがひどい」と言われた人は、自覚がなくても真摯に受け止め、専門医を受診しましょう。
この章では、問題ないいびきとハイリスクないびき、それぞれの特徴を紹介するのでチェックしてください。

問題のないいびきとは?

問題のないいびきは、一般的に「単純性いびき症」として知られています。この症状は、周囲の人を起こすほどの大きな音量ではなく、軽い呼吸音として鼻や口から出る音を特徴としています。
単純性いびき症は、通常の生活において大きな支障をきたすことはありません。ただし、いびきがひどくなりすぎると、睡眠の質や周囲の人の睡眠に影響を与える可能性があるため、適切な管理が必要です。
問題のないいびきの場合、特別な治療は必要ありません。しかし、生活習慣や睡眠環境の見直しをすると、いびきの改善に役立つ可能性があります。定期的な健康チェックを受けることも、健康管理の一環として重要です。

危険ないびきとは?

危険ないびきは、慢性的かつ大音量、長時間にわたって続くいびきのことを指します。このようないびきは、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高まるため、健康へのリスクが高まります。
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に一時的に呼吸が止まる状態が繰り返される病気です。具体的には、心筋梗塞や脳梗塞、高血圧、精神疾患などです。
睡眠中の無呼吸がある場合は、心臓や脳、その他の臓器へ充分な酸素が届けられず、重大な病気を引き起こします。体内の酸素濃度が低下し、心臓や脳への負担が増加するためです。
したがって、大音量で長時間にわたるいびきが慢性化している場合は、早めに専門医の診断を受けましょう。適切な治療を受けると、健康リスクを軽減でき、より良い睡眠を得られるようになります。

ひどいいびきに対するおもな治療法

ひどいいびきに対するおもな治療法

ひどいいびきに対する治療法は、いびきの原因や重症度によって異なります。この章では、代表的ないびきの治療法を紹介します。

CPAP療法

CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)療法は、睡眠中に特殊な装置から空気を供給し、気道を開放する治療法です。いびきや無呼吸を改善し、睡眠の質を向上させます。
CPAP療法は、患者の鼻や口に専用のマスクを装着します。マスクから供給される空気が、気道の閉塞や狭窄を解消し、呼吸を促進する仕組みです。これにより、いびきや無呼吸の症状が改善され、安定した睡眠が可能となります。CPAP療法の効果は高く、多くの患者に睡眠時の快適さと安全性を提供します。
CPAP療法のデメリットは、装着感や慣れるまでに時間が必要となる点です。一部の患者にとっては、適応に時間がかかる場合もあります。
またCPAP療法は、継続的な治療が基本です。適切な装置やマスクの維持管理など、医師の指導のもと、効果的にCPAP療法を続ける必要があります。

外科的治療

外科的治療は、重度のいびきや睡眠時無呼吸症候群(SAS)に対する選択肢のひとつです。外科的治療とは、気道の構造的な問題を修正する手術のことで、気道の通り道を広げる目的があります。外科的治療には、いくつかの異なる手術法があります。
代表的な外科的治療が、軟口蓋形成術です。軟口蓋形成術は、口蓋垂やその周辺の粘膜をメスで切除して、気道を確保します。そのほかにも、舌根部を切除したり、鼻腔の通り道を広げたりする外科的治療があります。
外科的治療は、いびきや無呼吸症状を根本的に改善する効果的な方法です。しかし手術には、後遺症や合併症のリスクがあります。そのため外科的治療を検討する際には、リスクと効果を慎重に考慮し、専門医との十分な相談が重要です。

レーザー治療

レーザー治療は、いびきや睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に用いられる比較的新しい治療法です。レーザー治療では、特定の部位にレーザー光を照射して組織を加熱し、気道の通り道を広げます。
レーザー治療にはいくつかの種類がありますが、中でもよく知られているのはLAUP(Laser Assisted Uvulopalatoplasty)です。LAUPでは、口蓋垂や口腔内の組織を部分的に削除し、気道の通り道を広げます。これにより、いびきや無呼吸症状の改善が期待されます。
また、ナイトレーズやパルスサーミアなどのレーザー治療も、いびき治療に効果的です。これらの治療法は手術的な介入が少なく、比較的簡単な治療であるため、多くの患者に選択されています。
レーザー治療は、安全で痛みが少ないとされていますが、効果や持続性は個人によって異なります。治療の前には、専門医との相談を重ね、適切な治療法を選択しましょう。

いびきメディカルクリニックのいびきレーザー治療パルスサーミアとは?

いびきメディカルクリニックのいびきレーザー治療パルスサーミアとは?

パルスサーミアは、レーザーを照射して、口蓋垂や口腔内の組織を収縮させる治療法です。「切らないいびき治療」として注目されており、痛みはほとんどありません。
副作用や後遺症などのリスクも低いため、安全性が高い治療法として知られています。パルスサーミアは、3〜6回のレーザー照射を定期的におこないます。1回当たりの治療時間はおよそ15分。短時間で済むため通いやすく、ダウンタイムもほぼありません。

パルスサーミアの仕組みと効果

いびきメディカルクリニックオリジナルのパルスサーミアは、レーザー光を患部に照射して、組織を引き締めます。これにより、口蓋垂や口腔内の組織が適切なサイズに引き締まり、気道の通り道が広がります。
これまでのレーザー治療「ナイトレーズ」では、レーザーが表面を蒸発させてしまい、浅い部分までの引き締め効果しかありませんでした。外科的治療ほどではないものの、痛みが強く、ダウンタイムも長い傾向にありました。
そんなナイトレーズの問題点を解消したのが、パルスサーミアです。パルスサーミアは最新のいびきレーザー治療で、治療を初めて受けた方のうち、50%以上の方が効果を実感しています。パルスサーミアは、ひどいいびきや睡眠時無呼吸症候群の症状改善に効果的です。

パルスサーミアでの治療に向いている人

パルスサーミアは、口蓋垂や口腔内の組織が原因で、いびきや無呼吸症候群を引き起こしている人に向いています。入院不要で治療できるため、仕事を休めない人にもおすすめです。痛みが少なく、すぐに日常生活に戻れます。
パルスサーミアのメリットについては、下記記事にも掲載されているのでご覧ください。

参考:
睡眠時無呼吸症候群 / SAS | e-ヘルスネット(厚生労働省)
不眠症 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

ひどいいびきの放置は厳禁

ひどいいびきの放置は厳禁

いびきは単なる騒音の問題だけではなく、放置すると重大な健康リスクがあります。いびきが慢性化すると、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まるからです。睡眠時の無呼吸は、心臓や脳に酸素が供給されないため、重篤な病気を引き起こす可能性があります。睡眠の質も下がるため、日中の眠気やうつ病などにも影響を与える可能性があるでしょう。
また、いびきの音が原因で睡眠が妨げられると、不眠症につながる可能性があります。不眠症は、日中の集中力低下や交通事故のリスク増加など、さまざまな健康問題へとつながるかもしれません。
ひどいいびきは、一緒に寝ている家族やパートナーの睡眠にも影響を与えてしまいます。いびきを指摘された際は、躊躇せず、専門医の診断を受けましょう。適切な治療法を選択し、健康な睡眠を取ることが重要です。

FAQ

よくある質問

いびきがひどくなる原因とは?

パルスサーミアの痛みはどのくらいですか?

個人差がありますが、治療中も術後もほぼ痛みはありません。

このページの監修医師
田沼 欣樹いびきメディカルクリニック いびき専門医
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
田沼 欣樹
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
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