睡眠中に喉が渇くのは睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性!?原因や治療法を解説
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睡眠中に喉が渇くと、快適な睡眠を妨げられますよね。熟睡できず、疲れが取れないまま朝を迎えることにもなりかねません。
睡眠中の喉の渇き、その原因はさまざまです。睡眠時無呼吸症候群(SAS)や口呼吸、部屋の乾燥などが考えられます。適切な対処法や改善方法を知るためにも、まずは原因を探りましょう。睡眠中に喉が渇く原因を理解し、適切な対策を取ることで、より良い睡眠環境を整えることができるからです。
本記事では、睡眠中に喉が渇くおもな原因や病気の可能性、その対策について解説します。ぜひ最後まで読んで、参考にしてください。
睡眠中に喉が渇くのはなぜ? 睡眠時無呼吸症候群(SAS)との関連
睡眠中に喉が渇く原因は、いくつか考えられます。一般的には、口呼吸による口内の乾燥が要因です。口呼吸をすることで、口の中の唾液の量が減少し、喉が乾燥してしまいます。このような状態が続くと、喉が渇くだけでなく、口臭や歯周病のリスクも高まることがあります。
また、睡眠時無呼吸症候群(SAS)も、喉が渇く原因として考えられます。睡眠時無呼吸症候群(SAS)では、睡眠中に一時的に呼吸が止まることがあります。これにより、口呼吸をすることが増え、喉が乾燥しやすくなります。睡眠時無呼吸症候群(SAS)は重篤な症状を引き起こすことがあるため、喉が渇く症状がある場合は、医師の診断を受けることが重要です。
睡眠中に喉が渇くその他の原因
睡眠中に喉が渇く原因の多くは、口呼吸によるものです。人は鼻からの呼吸で充分な空気が吸えないと、無意識のうちに口で呼吸するようになります。鼻からの呼吸が苦しくなる理由は、おもに鼻づまりです。
風邪やアレルギーによる鼻炎、花粉症による鼻づまりは、鼻の粘膜が炎症を起こしています。炎症によって粘膜の厚みが出ると、鼻からの呼吸は困難です。そのため、身体は無意識のうち、口呼吸へと移行します。
口から空気を取り入れると、口の中の唾液量が減少します。その結果、喉が乾燥して渇きを感じるのです。とくに夜間は、鼻づまりが悪化しやすいといわれています。
また睡眠中の口呼吸は、いびきの原因です。花粉症といびきの関係性については、下記記事にも掲載されているのでご覧ください。
しかし、寝ている間に喉が渇く原因は、口呼吸による口内の乾燥だけではありません。ほかにも多くの原因があるため、ご自身に当てはまるものがないか確認してみましょう。
糖尿病
糖尿病は、血中の血糖値が常に高い状態が続く代謝異常です。糖尿病患者は、尿量が増える傾向があります。なぜなら血糖値が高いため、腎臓が余分な砂糖を尿として排出しようとするためです。その際、体内の水分も一緒に失われます。そのため、糖尿病患者は尿量が増え、喉が渇きやすくなる傾向があります。
さらに、口の中の糖分濃度が高いと、口渇感が強くなるため、喉が渇く感覚が強まります。
高カルシウム血症
高カルシウム血症は、血液中のカルシウム濃度が高くなる状態です。この症状は、副甲状腺機能亢進症や悪性腫瘍などの病気が原因となる場合があります。
高カルシウム血症になると、喉が渇きやすくなります。これは、カルシウムの代謝異常が原因で、体内の水分量が減少し、口渇感が生じるためです。また、高カルシウム血症による症状として、疲労感や筋肉の弱さ、消化器系の不調などが挙げられます。
参考:
高カルシウム血症(血液中のカルシウム濃度が高いこと)|MSDマニュアル
ストレス
ストレスは、心身のバランスを乱し、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があります。ストレスが長期間続くと、自律神経が乱れ、交感神経が優位になりやすくなります。
交感神経が優位になると、口や喉の粘膜が乾燥しやすくなるため、喉の渇きを感じやすい状態です。また、ストレスによって睡眠の質が低下し、口呼吸が増えることも、喉の乾燥を引き起こす要因となります。
寝室の乾燥
寝室の空気が乾燥していると、喉が乾燥しやすくなります。特に冬場やエアコンを使用している場合は、室内の湿度が低下しやすくなります。乾燥した空気を吸い込むと、口や喉の粘膜が乾燥し、喉が渇きやすいでしょう。加湿器を使用したり、室内の換気をおこなったりして、寝室の湿度を適切に保つことが重要です。
食事内容やアルコール
食事内容やアルコールの摂取量も、喉の乾燥に影響を与える要因です。食事が塩分や刺激物質を多く含む場合、口や喉の粘膜が刺激されて乾燥しやすくなります。
また、アルコールは利尿作用があるため、摂取量が多いと体内の水分が失われやすくなります。口の渇きを感じやすい人は、食事内容やアルコール量を見直してみましょう。
加齢や更年期
加齢や更年期障害も、喉の渇きの要因です。
高齢者は、若い世代と比較すると体内水分量が少なくなっています。およそ10%も体内水分量が減っており、唾液量も減少しています。また、トイレに行くのを面倒に感じ、積極的に水分を取らない方も多いようです。
更年期の女性も、女性ホルモンの減少や多汗により、体内の水分が不足しやすくなっています。更年期障害の治療で、のどの渇きが改善する可能性もあるため、専門医で相談してみましょう。
いびきと喉の渇きの関係
いびきと喉の渇きには密接な関係があります。
いびきは、睡眠中に気道が一時的に狭まることで起こる呼吸音です。狭くなった気道からは十分な空気が取り込めないため、口呼吸が増えます。口呼吸によって、口の中の唾液の蒸発が増え、喉が乾燥しやすくなります。その結果、いびきをかく人は、喉の渇きを感じやすくなるのです。
いびきは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状としても有名です。睡眠時無呼吸症候群(SAS)では、睡眠中に一時的に呼吸が止まり、気道が一時的に閉塞する場合があります。
気道が閉塞すると、呼吸は完全に停止状態に。体内の酸素不足状態が慢性化すると、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病にもつながるため、積極的な治療が求められます。適切な治療を受ければ、口呼吸による喉の渇きを軽減し、健康な睡眠を取ることができるようになるでしょう。
睡眠中の喉の渇きは睡眠時無呼吸症候群(SAS)を疑おう
睡眠中の喉が渇きは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性を考える重要なサインです。睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に一時的に呼吸が止まることが特徴であり、これによって口呼吸が増えるからです。口呼吸による喉の乾燥は、睡眠中の喉の渇きを引き起こすおもな要因です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因は、気道の一時的な閉塞や脳の呼吸中枢の異常などが考えられます。気道の閉塞は、舌や口蓋垂が気道を塞ぐためにおこります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)になりやすい人には、以下のような特徴があります。
- 肥満体型の人
- あごの小さい人
- 高血圧や心臓病などの持病がある人
- 40歳以上の中年世代
睡眠時無呼吸症候群(SAS)のおもな症状
睡眠時無呼吸症候群(SAS)のおもな症状には、以下のようなものがあります。
- 大きないびきや一時的な呼吸停止
- 日中の激しい眠気
- 睡眠中の動作や無呼吸による目覚め
- 睡眠中の頭痛や喉の渇き
- 夜間の頻回なトイレ
もし当てはまるものがあれば、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性があります。専門医を受診し、精密検査を受けましょう。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)を放置するリスク
睡眠時無呼吸症候群(SAS)を放置すると、以下のようなリスクがあります。
- 高血圧や心臓病の発症リスク増加
- 日中の眠気や疲労感の悪化
- 事故や怪我のリスク増加
- 生活の質の低下や精神疾患の悪化
睡眠中の喉の渇きが気になる場合は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)を疑い、医師の診断を受けることが重要です。早期の診断と適切な治療をおこなえば、健康な睡眠を得られるようになるでしょう。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)のリスクについては、こちらの記事をご覧ください。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)のおもな治療法
睡眠時無呼吸症候群(SAS)のおもな治療法には、CPAP療法、マウスピース療法、外科治療、レーザー治療などがあります。それぞれの治療法には、メリットとデメリットがあるため、自分に合った治療法の選択が重要です。
CPAP療法は、睡眠中に専用の装置で空気を供給し、気道が開いた状態を維持する治療法です。CPAP療法のメリットは、身体への負担が少ない点です。しかし、装着感が不快に感じることがあるデメリットがあります。
マウスピース療法は、特殊なマウスピースを使用して下顎を前方に押し出し、気道を確保する治療法です。マウスピース療法のメリットは、CPAP療法よりも装置が小さくて軽量である点、比較的簡単に使用できる点が挙げられます。しかし、効果に個人差があったり、虫歯になりやすかったりするデメリットもあるでしょう。
重度の睡眠時無呼吸症候群(SAS)に対しては、外科手術がおこなわれる場合があります。外科手術のメリットは、根本的な解決です。気道を塞ぐ原因をメスで切除したり、広げたりするため、気道の閉塞を完全に改善できます。しかし、手術にはリスクが伴う点や、身体へ大きな負担がかかる点がデメリットです。
レーザー治療も、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に活用されています。従来のレーザー治療は、気道を切開して拡張する手術であり、激しい痛みが伴うことがありました。しかし、最近では痛みの少ないレーザー治療が開発されています。いびきメディカルクリニックで実施しているレーザー治療「パルスサーミア」は、気道の組織を収縮させて気道を拡張し、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の改善をはかります。痛みの少ないレーザー治療「パルスサーミア」の詳しい解説については、次の章をご覧ください。
いびきメディカルクリニックでの睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法
いびきメディカルクリニックでは、最新のいびき治療としてパルスサーミア治療を提供しています。パルスサーミアは、従来のレーザー治療と比較して痛みが少なく、効果が高いとされています。
以下は、パルスサーミア治療のおもなメリットです。
- 痛みがほとんどない
- 治療後の回復が早い
- 手術時間が短く、入院が必要ない
- 効果が高く、気道の狭窄を改善しやすい
パルスサーミア治療は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者に対しても有効です。パルスサーミアを受けた患者の中には、睡眠中のいびきが改善され、睡眠の質が向上したという症例も報告されています。いびきメディカルクリニックでは、患者一人ひとりの症状や状態に合わせて最適な治療プランを提案しています。睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に関心がある方は、お気軽にお問い合わせください。
いびきの治療法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
睡眠中の喉の渇きが気になる方はいびきメディカルクリニックにご相談を!
睡眠中に喉が渇くことは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性を考える重要なサインです。いびきメディカルクリニックでは、最新のいびき治療パルスサーミアをはじめとする様々な治療法を提供しています。パルスサーミア治療は、従来のレーザー治療よりも痛みが少なく、効果が高いとされています。睡眠中の喉の渇きやいびきにお悩みの方は、いびきメディカルクリニックにご相談ください。適切な治療を行うことで、健康な睡眠を取ることができるかもしれません。
よくある質問
口呼吸を防いだり、部屋の湿度を上げたりすると、喉の渇きを軽減できます。睡眠時無呼吸症候群(SAS)や糖尿病が原因の場合は、専門医を受診して適切な治療を受けましょう。