睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査と治療について/治療の費用相場・検査の流れを解説
目次
睡眠時無呼吸症候群(SAS)に悩んでおりクリニックで治療を受けたいけれど、どのような検査・治療を受けられるのかわからないという方も多いでしょう。
この記事では、クリニックで受けられる検査や治療の詳しい情報をまとめました。いびきレーザー治療の効果も解説しているので、クリニックを受診する参考にしてください。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状にお悩みならクリニックに相談しよう
眠っているときに呼吸が止まってしまう睡眠時無呼吸症候群(SAS)にお悩みではないでしょうか。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、1時間当たりに10秒以上呼吸が止まることが5回以上起きる病気のことであり、次のような病気を引き起こすリスクがあります。
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
- 生活習慣病(糖尿病など)
また睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、日中に強い眠気を引き起こし、仕事中・運転中などにさまざまな問題を起こす原因にもなる睡眠トラブルです。自力で改善するのが難しいのはもちろん、セルフケアをするにしても多大な時間が必要になると言われています。
もし睡眠時無呼吸症候群(SAS)を改善できないなら、まずは睡眠を専門とするクリニックに相談するのがおすすめです。睡眠時無呼吸症候群(SAS)について相談できるほか、解決策の提案や治療を提供してくれます。
参考:
睡眠時無呼吸症候群 / SAS|e-ヘルスネット(厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト)
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査・治療を受けられるクリニックとは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査や治療は、次のクリニックで受診できます。
- 耳鼻咽喉科
- 呼吸器内科
- 歯科
- いびき外来、睡眠外来
身近なクリニックでも睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査や治療をスタートできますが、その中でも「睡眠のスペシャリスト」がいるクリニックに相談したい人は「いびき外来・睡眠外来」を受診するのがおすすめです。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)といった睡眠トラブルの専門資格をもつプロがサポートしてくれるクリニックですので、興味がある方は以下の記事をチェックしてみてください。
クリニックで受けられる睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査
クリニックで利用できる睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査は「簡易検査」「精密検査」の2種類があります。検査の内容をわかりやすくまとめました。
参考:
「睡眠時無呼吸症候群」に注意しましょう!|国土交通省自動車交通局
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査①:簡易検査
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査ではまず、精密検査の必要があるのかを確かめるために簡易検査(別名、スクリーニング検査)を実施して次の項目をチェックします。
- 呼吸
- 脈拍
- いびき
- 血中酸素飽和度(血の中に含まれる酸素の量)
簡易検査は、クリニックから小さな機器を借りて自宅で検査するのが特徴です。指に取り付ける小型のセンサーや、鼻に取り付けるセンサーなど、クリニックによって利用する検査キットが異なります。
睡眠前に装着することにより自動で数値を測定してくれるので、結果が出たらクリニックに持っていき、精密検査の必要があるのかを確認してもらいましょう。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査②:精密検査
簡易検査の測定結果から、さらに詳しい情報を測定する必要があると判断された場合には精密検査を実施します。
精密検査では、クリニックに入院して検査する「終夜睡眠ポリグラフ検査」を行うのが一般的です(場合によっては自宅で検査できる簡易型PSG検査を行うこともあります)。例えば次の項目を検査できます。
- 脳波
- 心電図
- 筋電図
睡眠中のレム睡眠・ノンレム睡眠の様子や、心臓・筋肉の動きをチェックして、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状の度合いを調べるのが特徴です。検査結果をもとに、今後の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法を提案してもらえます。
クリニックで受けられる睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療
クリニックで受けられる睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法は、主に「マウスピース療法」「CPAP(シーパップ)療法」「外科的手術」の3種類に分けられます。各治療法の概要についてわかりやすく整理しました。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療①:マウスピース療法
マウスピース療法とは、マウスピースを装着することにより、いびきや睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状を軽減できる治療法です。舌あごを前方に突き出させる形で口内を固定するため、気道を確保しやすくするほか、舌が喉側に落ち込む舌根沈下を防止しやすくなります。
またマウスピース療法では、患者の歯形に合わせてオリジナルのマウスピースを作成するのが特徴です。睡眠時無呼吸症候群(SAS)に伴ういびき治療として用いられることが多く、対症療法としての効果を期待できます。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療②:CPAP(シーパップ)療法
CPAP(シーパップ)療法とは、鼻呼吸を矯正してくれる「CPAP(シーパップ)」と呼ばれる機器を用いた治療法です。別名「経鼻的持続陽圧呼吸療法」と呼ばれ、寝る前にCPAP(シーパップ)の機器を装着することにより、睡眠中の正しい呼吸をサポートしてくれます。
またCPAP(シーパップ)療法では、専用の機器とチューブにつながれたマスクを用いて治療を続けるのが一般的です。クリニックからレンタルできる場合もあれば、自費購入が必要なケースもあります。前述したマウスピース療法と同じく対症療法として利用されている治療法であり、症状の緩和を期待できるのが魅力です。
下記記事では、CPAP(シーパップ)療法による治療について詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療③:外科的手術
外科的手術とは、手術を実施していびき・睡眠時無呼吸症候群(SAS)を改善する治療法です。参考として、主な手術内容を以下にまとめました。
- 上下顎同時前進術:下あごを前に出して睡眠時無呼吸症候群(SAS)の発症を抑える手術
- 口蓋垂軟口蓋咽頭形成術(UPPP):口蓋垂まわりの粘膜部を切除して気道を確保する手術
- いびきレーザー治療:レーザーを用いて口蓋垂から軟口蓋の一部を切除、または軟口蓋あたりの粘膜を引き締める治療
- オトガイ舌筋前進術:下あごを骨切りして気道を支えるオトガイ舌筋を前方に移動させる手術
日本で外科的手術を実施しているクリニックが限られており、利用できるのは「いびきレーザー治療」が主です。本項で解説した詳しい治療法は以下で解説しています。あわせて確認してみてください。
いびきメディカルクリニックのいびきの治療法についてチェックする
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査・治療にかかる費用相場
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査・治療それぞれにかかる費用相場(保険適応の場合)を整理しました。
大項目 | 中項目 | 費用相場(保険適用の場合) |
---|---|---|
検査 | 簡易検査 | 3,000円程度 |
精密検査 | 1~3万円程度 | |
治療 | マウスピース療法 | 6,000円~ |
CPAP(シーパップ)療法 | レンタル:4,000~8,000円程度 自費購入:メーカーによる |
|
外科的手術 | いびきレーザー治療:3万円/回程度 軟口蓋形成手術:3万円程度 上下顎前方移動術:20万円~ |
上記の費用はあくまで目安です。クリニックによって金額が異なるので、事前にチェックしたうえで受診しましょう。
また、さらに詳しく治療費を知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。治療法ごとに詳しい金額情報を解説しています。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療は保険適用が可能
クリニックで検査を受けて、睡眠時無呼吸症候群(SAS)といった病気を発症していると診断された場合には、保険適用で治療をスタートできます。病気を発症していないまま治療を受けた場合の自由診療(10割負担)と比べて3割負担で治療を受けられるのが魅力です。
費用を抑えつつ睡眠時無呼吸症候群(SAS)を解消するためにも、ぜひ検査を受けてみてください。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査・治療を受ける一般的な手順
初めて睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査や治療を受けるため、動き方がわからないとお悩みの方も多いでしょう。参考として、検査~治療までの手順を以下にまとめました。
- 無料カウンセリングを受ける
- いびき治療の専門医に診察・問診をしてもらう
- いびき検査を利用する(簡易検査~精密検査)
- いびき治療を提案してもらい治療方法を選択する
- 改善するまで継続的に治療を受ける
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療を提供しているクリニックに相談すれば、生活習慣の改善アドバイスを受けられることはもちろん、治療を受けて改善するまでの道筋を示してもらえます。初めて睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療を始める方は、まず無料カウンセリングから利用してみてください。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の早期解決はいびきレーザー治療がおすすめ
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法のなかには、いびきを改善できる対症療法などが提供されています。しかし、再発や悪化の不安を避けるために、根本治療を始めたい人もいるはずです。
もし効率よくいびき問題を解決したいなら、外科的手術のひとつであるいびきレーザー治療を受けることをおすすめします。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の根本治療ができる
いびきレーザー治療は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の根本治療に役立つ治療法です。
従来のいびきレーザー治療では、睡眠中に気道をふさぐ原因となる口蓋垂から軟口蓋の一部をレーザーで切除するため、喉側に落ち込む舌根沈下が生じても、呼吸できる気道を確保できます。悪化や再発を防止しやすくなる治療ですので「二度と睡眠時無呼吸症候群(SAS)が起こらないようにしたい」と考えている方は、いびきレーザー治療を検討してみてください。
痛み・ダウンタイムの不安は切らないいびきレーザー治療「パルスサーミア」で解決できます
従来のいびきレーザー治療は睡眠時無呼吸症候群(SAS)の根本治療に役立ちますが、施術中に痛みが伴うほか、10日~2週間程度のダウンタイムが発生します。よって、翌日から仕事がある人などは長期休暇を取得しなければなりません。
しかし、社会生活を送るうえで自由に休みを取るのは難しいと言えます。もし痛みや休みの問題を解決したいなら、切らないいびきレーザー治療「パルスサーミア」を利用してみてください。
パルスサーミアはレーザーで軟口蓋まわりの粘膜を引き締める治療であり、施術による痛みや出血がありません。ダウンタイムもほぼないことから、翌日からすぐ仕事や日常生活に復帰できます。
詳しくは以下の記事でパルスサーミアの魅力を解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
オリジナルいびきレーザー治療 「パルスサーミア」についてチェックする
睡眠時無呼吸症候群(SAS)にお悩みならまず専門のクリニックに相談しよう
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状に悩まされている人は、早期解決・改善を目指すために、専門のクリニックに相談することからスタートしましょう。睡眠時無呼吸症候群(SAS)はセルフケアで改善することが難しいため、プロからアドバイスや治療を受けるのが最適です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の再発や悪化を防ぐいびきレーザー治療・パルスサーミアといった根本治療も提供されているので、本記事の情報を参考に、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療をスタートしてみてください。
よくある質問
クリニックで睡眠時無呼吸症候群(SAS)といった病気を発症していると診断された場合に限り、保険が適用されます。病気だと診断されていない状態で治療を受けた場合には10割負担である自由診療となるため、事前に診察・検査を受けておくのが良いでしょう。