口呼吸の治し方とは?口を開けて寝る習慣を改善していびきを回避しよう!

いびきの原因・対策
2025.04.03
口呼吸の治し方とは?口を開けて寝る習慣を改善していびきを回避しよう!

普段から口呼吸になっていませんか?

普段から口呼吸になっていませんか?

これまでに
「ハァハァと口呼吸をしている」
「眠っているときに口が開いている」
と指摘された経験はないでしょうか。基本的に人間は口・鼻の両方で呼吸をできますが、そのなかでも正しい呼吸法は鼻呼吸だと言われています。

一見すると、呼吸ができているから問題がないように思われがちですが、口呼吸にはさまざまなリスクがあることに注意しなければなりません。「言われてみれば口呼吸をしているかも」という方は、ぜひ後述する口呼吸の原因やリスク、対策についてチェックしてみてください。

参考:
「呼吸 鼻呼吸VS口呼吸」|栃木安行保健総合センター

口呼吸の原因

口呼吸の原因

口呼吸は、日中そして寝てる時で原因が異なります。各シーンにおける口呼吸の原因を解説しているので、自覚症状などがないかチェックしてみてください。

日中に口呼吸をする原因

日常生活や仕事中に口呼吸をしている人は、次のような原因が関係しています。

 

  • 口呼吸の習慣化
  • アレルギー疾患による鼻づまり
  • マスク生活による息苦しさ
  • 歯並びや骨格

なかでも日中は意識して呼吸をするため、昔からの癖で口呼吸が習慣化している人などが、口で呼吸をしてしまう傾向が強いです。また、花粉症やハウスダストといった原因で息が苦しくなり、無意識に口呼吸になってしまうという人もいます。

寝てる時だけ口呼吸になる原因

日中は鼻呼吸をしているのにもかかわらず、寝てる時だけ口呼吸になる人もいます。以下に、主な原因をまとめました。

 

  • 口呼吸の習慣化
  • アレルギー疾患による鼻づまり
  • 空気の乾燥
  • 口まわりの筋力の衰え

習慣化やアレルギーについては日中と同様ですが、夜に寝てる時は空気の乾燥などの対応ができず鼻が詰まり、自然と口呼吸に変わってしまう人もいます。また運動不足の人などは睡眠中に力が抜けることで筋肉の緊張が解け、口が開いてしまう人もいる点に注意してください。

口を開けて寝るのはいびきが原因かもしれません!

口を開けて寝るのはいびきが原因かもしれません!

前述した口呼吸の原因のなかでも、寝てる時に口呼吸をしてしまうのは「いびき」が原因かもしれません。

ガーガーと音が鳴るいびきは、口が開くことで喉側が下に落ち込みやすくなる舌根沈下による喉いびき、また鼻詰まりなどが原因おきる鼻いびきなど、さまざまないびきが関係しています。いびきをかくせいでさらに口呼吸が悪化するほか、後述する病気のリスクにもつながりやすいので、十分に注意してください。

また、口呼吸をする人のなかでもいびきをかいている人は、さまざまな睡眠トラブルへと発展しやすくなることに注意が必要です。口呼吸×いびきの両方があてはまるという方は、早めに口呼吸を治すように意識しましょう。

口呼吸が習慣化している人が注意すべきポイント

口呼吸が習慣化している人が注意すべきポイント

普段から口呼吸が習慣化している人は、口呼吸が原因で粘膜を通じたさまざまなトラブルに発展します。具体的な問題を解説しているので、自分にあてはまる項目がないかチェックしてみてください。

【口呼吸の注意点1】免疫力が低下しやすい

口呼吸が習慣化している人は、カビや菌などを体内に取り込みやすくなる点に注意してください。

例えば鼻呼吸は、鼻毛などで空気中のゴミやほこりをキャッチできるほか、痂皮(はなくそ)として、体外に排出する機能が備わっています。対して口呼吸は、気道までダイレクトにカビや菌などを運んでしまう点に注意しなければなりません。また、口内が乾燥することで、免疫作用のある粘膜の働きが抑制されてしまうのも口呼吸による影響です。

結果として、体内に悪いカビや菌が入り込み、病気のリスクが高まります。免疫力が落ちて病気にかかりやすくなることから
「よく熱っぽくなる」
「喉風邪をひきやすい」
という方は、口呼吸の改善に取り組みましょう。

参考:
唾液と口腔機能の関わり|阪井 丘芳(日本静脈経腸栄養学会雑誌)

【口呼吸の注意点2】喉が炎症しやすい

「朝目が覚めると喉が痛い」
「日中もずっとイガイガとした状態が続く」
という人は、口呼吸によって喉まわりが乾燥しているのが原因かもしれません。

まず、口内は基本的にうるおっているのが正しい状態です。対して口呼吸をしている人は、口内や気道が乾燥するせいで、喉を痛めやすくなります。また口呼吸をするたびに喉が痛むため、一向に喉の痛みが改善しません。

口呼吸の状態を放置すると、その後も喉が炎症するほか、カビや菌が繁殖しやすくなり、風邪やその他の病気へと発展する場合があることに気を付けてください。

【口呼吸の注意点3】歯周病や虫歯になりやすい

口呼吸で口内が乾燥すると、ドライマウスという状態になって菌が繁殖しやすいせいで歯周病や虫歯のリスクが高まります。

例えば、よく歯茎が炎症しているという人や、歯磨きをするたびに歯茎から出血があるという人は、口呼吸が影響しているのかもしれません。また、適度に歯磨きをしているけれど、すぐに虫歯ができてしまうという人も、口内が乾燥するせいで清掃効果のある唾液が減り、虫歯が進行しやすくなります。

「口内環境を維持しているつもりがまったく効果を得られない」という状況にあてはまる方は、大切な歯を守るためにも、早めに口呼吸を改善しましょう。

起きてる時の口呼吸の治し方3選

起きてる時の口呼吸の治し方3選

起きてる時の口呼吸を改善したいという方向けに、すぐに取り組める3つの治し方を紹介します。

【起きてる時の口呼吸の治し方1】意識して鼻呼吸をする

無意識に口呼吸になってしまう人は、自分の呼吸を意識してみることからスタートしましょう。

例えば「口呼吸をしたな」と思ったらすぐに鼻呼吸に戻すというように、普段は意識しない呼吸について意識を向けてみてください。何度も口呼吸→鼻呼吸へと修正を加えていけば、自然と身体が鼻呼吸の習慣を覚えていきます。

長く継続して続けるという大変さはありますが、身体に覚え込ませることで口呼吸を改善しやすくなるでしょう。

【起きてる時の口呼吸の治し方2】舌が上あごにつく状態を維持する

意識してもつい口が開いてしまうという人は、自分の舌が上あごについている状態を意識することで口呼吸を防止できます。

まず舌が上あごについている状態、ついていない状態を試してみてください。すると、舌が上側を向いていれば口を閉じていたほうが楽だと感じます。ですが逆に、舌が下向きだと自然と口を開きたくなるでしょう。

以上のように、舌の位置や向きで口の開きやすさが変化します。舌が上あごについている状態が正しい呼吸の状態ですので、ぜひ下の位置を意識してみてください。

参考:
「呼吸 鼻呼吸VS口呼吸」|栃木安行保健総合センター

【起きてる時の口呼吸の治し方3】ガムをかむ

前述した呼吸や舌の位置を意識できないという方は、ガムをかむ習慣をつくるのが効果的です。

食事をするときに口を閉じるという人であれば、ガムをかんでいる間、継続的に鼻呼吸を意識できます。咀嚼しながら口呼吸をするのは非常に難しいため、強制的に鼻呼吸の習慣をつくり出せると覚えておきましょう。

寝てる時の口呼吸の治し方3選

寝てる時の口呼吸の治し方4選

無意識の状態で口呼吸になる「寝てる時」の対策として、4つの治し方を紹介します。

【寝てる時の口呼吸の治し方1】いびき防止テープを口に貼って眠る

寝てる時に自然と口が開いてしまう人は、いびき防止テープという口に貼り付けるテープを購入して眠るのがおすすめです。

いびき防止テープを貼ったまま眠れば、口を開きたくても思うように開けません。鼻呼吸をしなければ呼吸をしにくくなる状態をつくり出せるため、継続して利用することにより、自然と口呼吸の習慣を治せます。

口閉じテープについては下記記事で詳しく解説しています。

また、鼻炎などのアレルギーが原因で口呼吸になっている人は、鼻腔拡張テープといったアイテムを購入することでも、口呼吸の改善が可能です。詳しくは以下の記事で解説しているので、あわせてチェックしてみてください。

【寝てる時の口呼吸の治し方2】口まわりのトレーニングをする

運動不足のせいで口まわりの筋力が衰えているという人は、日常的に口まわりのトレーニングを始めて、口を開きにくくするのがおすすめです。参考として以下に、口まわりの鍛え方を整理しました。

 

  • いろんな表情をして表情筋を動かすトレーニング
  • 舌を構内でぐるぐると動かすトレーニング

普段動かさない筋肉を動かすように意識すれば、次第に筋肉が引き締まっていきます。きゅっと口を結んだ状態を維持しやすくなるので、1日に数回、トレーニングを始めてみてはいかがでしょうか。

舌トレーニングのやり方は下記記事をご覧ください。

【寝てる時の口呼吸の治し方3】マウスピースを着用して眠る

歯のかみ合わせや、舌が喉側に落ち込む舌根沈下などが原因で口呼吸になっている人は、マウスピースを装着して眠ることをおすすめします。

自分の歯形に合うマウスピースをつくれば、自然なかみ合わせの状態で眠れるため、かみ合わせの悪さで口が開くという状況の防止が可能です。また、マウスピースを装着することで、装着していない時よりも下あごが前に突き出されます。結果として舌自体も前方に移動し、舌根沈下が起きにくくなるため、口を開きにくい環境をつくりやすくなるでしょう。

マウスピースの効果について詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください

【よくある噂】大人になって口呼吸を鼻呼吸にすると顔が変わる?

【よくある噂】大人になって口呼吸を鼻呼吸にすると顔が変わる?

ひとつ、よくある噂として「大人になって口呼吸の状態を鼻呼吸に変えると小顔になる」という話があります。結論として、これは口を開いている・閉じているという違いで見た目が変わることから言われている噂です。

例えば口が開いている人は、その分だけあごが下側に伸びるため顔が大きく見えます。一方で口が閉じている人は、キュッと口が閉じる分だけ顔が小さく見えるのが特徴です。あながち噂は間違いではないため、小顔になりたい方は、口呼吸を鼻呼吸に改善してみてはいかがでしょうか。

口呼吸やいびきの習慣を改善したいならクリニックに相談しよう

口呼吸やいびきの習慣を改善したいならクリニックに相談しよう

口呼吸を放置すると、健康面や口内環境に問題が起きやすくなるほか、いびきといった睡眠トラブルにつながることも少なくありません。よって、自身が口呼吸をしていると自覚がある人は、この機会に本記事で紹介した治し方にチャレンジしてみてください。

もし治し方がわからない、実践してもうまくいかないという人は、睡眠専門のクリニックに相談することも可能です。プロの医師からアドバイスをもらいつつ、口呼吸の習慣を改善してみてはいかがでしょうか。

FAQ

よくある質問

口呼吸を改善する方法は?

口呼吸が習慣化する理由は何?

昔からの癖はもちろん、アレルギー性の鼻炎といったトラブル、空気の乾燥、歯のかみ合わせなどが理由で口呼吸が習慣化する人がいます。口呼吸を放置すると、口内トラブルや免疫力の低下、いびきなどに発展しやすくなるため、早めの改善に努めましょう。

このページの監修医師
田沼 欣樹いびきメディカルクリニック いびき専門医
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
田沼 欣樹
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
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