どうして電車でいびきをかくの?原因を知り適切に対処しよう!
目次
毎日、通勤・通学で電車やバスに乗る人は多いと思いますが、中にはつい車内で居眠りをして、いびきをかいてしまうという人はいませんか?実際、電車や新幹線、深夜バスなどでは乗客のいびきがうるさいせいで、他の乗客が不快感を覚えたり、しばしばトラブルになったりするケースがあります。
ですが、眠気やいびきはコントロールできるものではないので、どのように対処すれば良いかわからず、途方に暮れている人も実際は多いでしょう。
そんな方のために、この記事では電車の中でいびきをかいてしまう原因と、いびきをかかないようにする対策についてわかりやすく解説していきます。ぜひ、参考にしてください。
どうして電車の中でいびきをかいてしまうの?
どうして、電車の中でいびきをかいてしまうのでしょうか?まずは、いびきをかくメカニズムから紐解いていきましょう。
いびきのメカニズム
いびきの正体は、睡眠中に呼吸によって発生する異常音です。
通常、人間の気道は筋肉の支えがあるため、起きている間は空気の通り道がしっかり確保され、スムーズに呼吸をすることができます。
しかし、睡眠中は全身の筋肉が緩み脱力するため、重力によって舌や喉の筋肉が喉の奥に落ち込み、気道を塞いでしまいます。これにより、空気の通り道が狭くなって、呼吸のたびに「ガー」や「ゴー」という大きな音を発生させるのです。
参考
いびきの原因と防止するための対処方法- 対策グッズを紹介
睡眠時無呼吸なおそう.com|いびきのメカニズム
電車の中でいびきをかいてしまう理由
電車の中やバスの中というのは一定の振動があるため、それによって眠気が増すのは科学的にも証明されています。しかも、日本は治安が良いので、電車内で居眠りをしても基本的には安全であり、かつ職場や学校といった普段のプレッシャーから解放される場所でもあります。
したがって、電車やバスに乗るとつい気が緩んで全身の筋力が弛緩し、うとうとしていびきをかいてしまうと考えられます。
参考:
専門医が指摘「危険ないびき」「ただのいびき」の差 無呼吸を防いでよい睡眠も得られる「CPAP治療」
睡眠時無呼吸なおそう.com|いびきのメカニズム
そのいびき、もしかしたら病気のサインかも?
「電車の中でつい居眠りをして、いびきをかいてしまう」という状態は、実は甘く見てはいけません。そのいびきは、病気のサインの可能性があるからです。
睡眠時無呼吸症候群とは
みなさんは、睡眠時無呼吸症候群という病気をご存じですか?
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)とは、その名の通り、睡眠中にしばしば呼吸が止まる、すなわち無呼吸状態に陥ってしまう病気です。寝ている間に無呼吸を繰り返し起こすため、そのたびに睡眠が分断され、患者は気づかぬうちに慢性的な睡眠不足に陥ります。
また、日中の激しい眠気や集中力の低下なども引き起こし、日常生活にも大きな影響を及ぼすようになりますが、この疾患の恐ろしいところはそれだけではありません。
参考:
睡眠時無呼吸なおそう.com|睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは
睡眠時無呼吸症候群は放置しないで!
睡眠時無呼吸症候群の恐ろしいところは、命を落としかねない危険な合併症を次々と引き起こすことです。
例えば、無呼吸によって呼吸が止まり、それを再開させようとするたびに交感神経が刺激されて血流が活発になるので、慢性的な高血圧に陥ります。そして、高血圧が悪化すると、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞などの死に至る可能性が非常に高い疾患を次々と引き起こすようになります。
これらに加えて、肥満の悪化や糖尿病、うつ病、そして居眠りによる交通事故や労働災害の原因にもなるとして、現在睡眠時無呼吸症候群の早期発見と治療が強く呼びかけられています。
睡眠時無呼吸症候群の危険性は、下記記事でも詳しく解説しています。
睡眠時無呼吸症候群の危険度チェックシート
睡眠時無呼吸症候群の大きな特徴は、睡眠時はほぼ毎回いびきをかくことです。しかも、強いストレスを感じた後や風邪をひいているときなどに一時的にかくのではなく、数ヶ月以上にわたって慢性的にいびきや不眠症状を発症します。
下記に、睡眠時無呼吸症候群を発症しているか簡単に診断するチェックシートを作成しました。当てはまる項目が少なければ、睡眠時無呼吸症候群の心配は少ないといえるでしょう。ですが、もし複数の項目でチェックがついた場合は、睡眠時無呼吸症候群の心配があるので、速やかに医療機関を受診するようにしてください。
<睡眠時無呼吸症候群の危険度チェックシート>
1 | 睡眠時はほぼ毎回大きないびきをかく |
---|---|
2 | 肥満傾向がある(若い頃と比べて20kg以上太ったなど) |
3 | 高血圧がある、もしくは診断されたり薬を飲んだりしている |
4 | 昼間に強い眠気を感じる |
5 | 仕事中や会議中などに居眠りをしてしまうことがある |
6 | 夜中に何度も目が覚める(息苦しさや尿意など) |
7 | 朝起きたときに熟睡感がない |
8 | 睡眠中に息が止まることがある、もしくは家族などに指摘されたことがある |
参考:
睡眠時無呼吸なおそう.com|主な症状
睡眠時無呼吸なおそう.com|患者さんの傾向
無呼吸ラボ|簡単セルフチェック
電車の中でいびきをかかないようにする対策
ここまで、電車の中でいびきをかいてしまう原因と、その裏に隠れた病気の可能性について解説してきました。
ですが、電車やバスの中で眠気を催してしまうのはしょうがないとしても、せめていびきはかかないようにしたいと思いますよね。そこで、電車の中でなるべくいびきをかかないようにする対策を下記にまとめました。
肥満を改善する
いびきの解消に最も効果的なのが、肥満の解消です。
睡眠時無呼吸症候群の危険度チェックにも記載がありますが、実は肥満といびきには密接な関係があります。
多くの人は、肥満はお腹周りにだけ脂肪が付くと考えがちですが、実は症状が進むと腹部だけでなく、首や舌、喉にも脂肪が付くようになります。それが寝ている間に気道を圧迫するので、余計にいびきをかきやすくなるのです。
実際、睡眠時無呼吸症候群の治療でも肥満症状がある患者には、肥満解消のための食事指導や生活指導が積極的に行われます。
また、睡眠時無呼吸症候群が進行すると肥満の悪化につながり、新たな疾患の原因になる可能性もあります。そのため、日頃の生活習慣を見直し、肥満を改善するよう心がけましょう。
参考:
いびきの原因と防止するための対処方法- 対策グッズを紹介
寝酒をやめる
日常的に寝酒の習慣がある人は、やめるようにしましょう。
寝る前に飲酒をすると、全身の筋肉の脱力が通常よりも促進され、舌が喉に落ち込むのを助長します。その結果、より気道が狭まっていびきをかきやすくなるのです。
加えて、睡眠直前の飲酒は、アルコールの催眠効果で寝つきは良くなりますが、利尿作用によって夜中に目を覚ましたり、早朝に起きてしまったりなど、熟睡を妨げるデメリットの方が大きいです。
質の良い睡眠にアルコールはNGですので、寝酒は控え、晩酌は寝る2〜3時間前に済ませるようにしましょう。
禁煙する
喫煙も、アルコールと同様に気道の閉塞を促進し、いびきをかきやすくさせます。
しかも、とあるデータでは、喫煙の習慣がある人はタバコを吸わない人よりもいびきの発症率が高くなるばかりか、無呼吸症状を悪化させる要因になると報告されています。
さらにタバコは、いびきだけでなくさまざまな病気のリスクを高めることにつながります。寝酒に加えて喫煙も、そのリスクを十分に理解して禁煙を心がけることが大切です。
鼻呼吸で眠れるようにする
いびきを抑制するためには、鼻呼吸で眠れるようにするのも効果的です。
寝ている間に口呼吸をすると、舌の落ち込みが助長されていびきをかきやすくなります。しかも、口呼吸をすると口が常にぽかんと開いた状態になり、口が乾いていびきの音がより大きくなることにもつながります。
睡眠中の口呼吸を防ぐにはさまざまな方法がありますが、最も簡単にできるのが、横向き寝、もしくはうつ伏せ寝です。仰向けで寝ると舌が喉の奥に落ち込みやすくなってしまうので、なるべく仰向けは避けるのがベストです。
実際に行う際は、枕を横向き寝がしやすいものに変えたり、横向き寝の体勢を維持しやすいものにしたりするのが良いでしょう。また、クッションなどを活用してうつ伏せ寝をしても苦しくないようにするのもおすすめです。
いびき防止グッズを使う
上記の横向き寝・うつ伏せ寝とあわせて、いびき防止グッズを使うのも良いでしょう。
例えば、口にテープを貼って口呼吸を抑制する「口閉じテープ」や、鼻にテープを貼って鼻腔を広げ、鼻呼吸を促進する「鼻腔拡張テープ」などは、ドラッグストアでも簡単に購入することができます。
しかも、誰でも簡単に使うことができるうえに、持ち運びにも便利なので、旅行や出張の際にいびきを抑えたいときなどに活用するのも良いでしょう。
いびき・無呼吸の治療を受ける
前章でもお伝えしましたが、いびきや無呼吸の症状が数ヶ月にもわたって続いている場合は、速やかな治療が必要です。
基本的な治療法は、CPAP治療(経鼻的持続陽圧呼吸療法)です。鼻に装着したマスクから空気を送り込むことで、睡眠中の気道の開存を促します。
さまざまな治療法の中で最も安全性と効果が高いとして、睡眠時無呼吸症候群治療の第一選択肢として多くの医療機関で実施されています。
ですが、一方でこんな不満の声も聞かれます。
・常に鼻から空気が送り込まれ続けるため、不快を感じて眠れない
・マスクが大きく目立つため、人に見られると恥ずかしい
・空気を送り込む装置は大掛かりで持ち運びが大変なため、自宅でしか使えない
他にも、費用が高額だったり、定期的な装置のメンテナンスが面倒だったりというデメリットがありますが、治療効果が非常に高いのも事実です。
治療を実施する際には、医師としっかりと相談し、デメリットやリスクをしっかり理解したうえで行いましょう。
参考:
睡眠時無呼吸なおそう.com|CPAP療法
睡眠時無呼吸なおそう.com|CPAP治療を始めたら
睡眠時無呼吸なおそう.com|CPAP治療により起こりうる症状
CHEST|CPAP療法
いびき・無呼吸の根本治療を目指すならいびきメディカルクリニックへ
私たちいびきメディカルクリニックは、いびき・無呼吸の根本治療を目指す専門医院です。最新のパルスサーミア治療を採用し、これまでたくさんの患者様にその効果を実感していただいています。
パルスサーミア治療について
当院で行っているパルスサーミア治療は、当院オリジナルの最新いびき治療です。施術内容は、喉(口蓋垂や軟口蓋など)の粘膜にレーザーを照射することで引き締め、空気の通り道である気道の閉塞を解消します。
「えっ、喉の粘膜にレーザーを当てるの?」と不安になった方もいるでしょう。確かに、従来のレーザー治療は、施術によって出血や激しい痛みを伴い、術後には長いダウンタイムがあったため、患者様の負担が大きいものでした。
しかし、パルスサーミア治療では、施術に伴う出血はなく、術後に感じる痛みもほとんどありません。しかも、術後のダウンタイムも数日で済むので、スムーズに日常生活に戻ることができます。
よりパルスサーミア治療について知りたい方は、下記の記事に当院で治療を受けた患者様へのインタビューが記載されています。ぜひ参考にしてください。
まとめ
今回は、電車の中でいびきをかいてしまう原因と、そこに隠れている病気のリスク、そして対策について解説しました。
電車だけでなく、普段の睡眠でも日常的にいびきをかいている場合は、睡眠時無呼吸症候群の発症が疑われます。症状に心当たりがある場合は、速やかに医療機関を受診してください。
そして、当院での治療を希望される方は、ぜひ一度無料カウンセリングをご利用ください。専門のスタッフが、お客様が不安に思われることについて、丁寧にお答えさせていただきます。
本コラムの最後に予約フォームを設置しておりますので、そこからご予約をお願いします。
【よくある質問】
Q.どうして電車の中でいびきをかいてしまうのですか?
A.電車やバスの中は一定の振動があるため、それによって眠気が催されるのと同時に、普段のプレッシャーから解放されることによって筋肉が緩み、舌が喉に落ち込んでいびきをかいてしまうと考えられます。
Q.電車の中でいびきをかかないようにするには、どうしたら良いですか?
A.生活習慣を改善して、いびきをかきにくくなるようにするのが効果的です。具体的には、肥満解消や寝酒を控える、禁煙などの方法が挙げられます。