いびきは何科を受診すれば良い?診察・治療ができる診療科を5つ紹介!

いびきの治療・治し方
2023.12.25

「いびきを治したいときって何科に行けばいいの?」

「最近いびきをかくようになったらどうにかしたい…」
医療技術の進歩により、今やいびきを病院で治療するのは当たり前になりました。ですが、「いびきを治す」と言われても、どの診療科に行けば良いかよくわからない方も多いのではないでしょうか?

そこでこの記事では、いびきの診察・治療ができる診療科を解説するとともに、医療機関を受診したらどのような治療が行われるのかについて詳しく解説していきます。

いびきで悩んでいる方は、ぜひ本記事を診療科やクリニックを選ぶ際の参考にしてください。

いびきを治したいときは何科を受診すべき?

いびきを治したいときは何科を受診すべき?

いびきの診察・治療ができる診療科は、次の5つが定番です。それぞれについて詳しく解説していきましょう。

  • 耳鼻咽喉科
  • 呼吸器内科
  • 歯科
  • いびき外来・無呼吸外来

いびきが発生する原因については、次の記事で詳しく解説しています。

耳鼻咽喉科

耳鼻咽喉科は、耳・鼻・喉・頸部の疾患を対象に、内科的治療から外科的治療までを行っている診療科です。具体的には、風邪や中耳炎、難聴、花粉症、めまい、扁桃炎といった私たちにとって身近な病気から、音声障害、嚥下障害といった頭頚部の機能障害、さらには喉頭ガンといった専門的な治療を必要とするものまで、幅広い疾患を取り扱っています。

そして、いびきも耳鼻咽喉科で診てもらえるケースが多いです。

多くの場合、いびきの主な原因は肥満であるとされています。ですが、中には鼻づまりによる気道閉塞によっていびきが起きている場合があります。

例えば、アレルギー性鼻炎などで鼻がつまっていたり、扁桃肥大やアデノイド肥大などによって気道が狭くなりやすかったりするときは、肥満の有無に関係なくいびきを発症します。

下記に、いびきの原因となる疾患で、かつ耳鼻咽喉科で対応してもらえる可能性が高い疾患についてまとめました。心当たりのある方は、お近くの耳鼻咽喉科に相談するのを推奨します。

  • 風邪
  • 花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)
  • 通年性アレルギー性鼻炎
  • 慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
  • 鼻中隔湾曲症
  • 扁桃肥大
  • アデノイド肥大 など

呼吸器内科

呼吸器内科とは、喉・気管・気管支・肺など、呼吸に関する臓器の病気を専門的に扱う内科で、一般的な風邪から喘息、COPD (慢性閉塞性肺疾患)、肺炎、肺がんなどの疾患を診療しています。

これに加え、いびきも診療対象です。

特に、前章で解説した鼻づまりや、それを引き起こす疾患がないにもかかわらず、習慣的にいびきを発症している方は、睡眠時無呼吸症候群を発症している可能性が高いとされます。

これを、呼吸器内科では詳しく診察することができ、なおかつCPAP装置を用いた治療の取り扱いにも精通しているので、治療もスムーズに行われるケースが多いです。心当たりのある方は、診察を検討してみると良いでしょう。(睡眠時無呼吸症候群とCPAP治療については、後ほど詳しく解説します。)

歯科

歯科は、虫歯や歯周病、歯並びの矯正など、歯に関係する疾患の診察・治療を行う診療科です。

上記で解説してきた耳鼻咽喉科や呼吸器内科とは違い、歯といびきには一見関連性が見えないため、「何の関係があるのだろう」と疑問に思った方もいるでしょう。

実は、歯並びの悪さといびきには、非常に深い関係があることが最近明らかになってきています。

歯並びの悪さといびきの関係性

歯並びの悪さといっても、出っ歯などが直接いびきを引き起こしているわけではありません。ただ、日常的にいびきをかき、そのうえ歯並びも悪い方に共通しているのが「顎の小ささ」です。

顎が小さいと、その分歯が並ぶスペースが小さいので、歯が飛び出したり、ガタガタしたりすることが多くなります。そして、それは同時に口の中で舌を置くスペースも小さいことを意味しているので、睡眠中に舌が後方に落ち込む「舌根沈下(ぜっこんちんか)」を招くことにつながります。

舌根沈下は、いびきや睡眠時無呼吸症候群の直接的原因で、これを解消するためには歯科矯正が有効な手段とされています。

ですので、いびきの自覚があり、かつ歯並びも悪いという方は、お近くの矯正歯科クリニックに相談すると良いでしょう。

いびき外来・無呼吸外来

ここまで解説してきた3つの診療科(耳鼻咽喉科・呼吸器内科・歯科)は、いびきの原因と考えられる疾患を推測し、その診療を担当している診療科を選ぶという方向性でした。ですが、最近は原因を問わず、いびきに悩んでいる方の相談を一手に引き受ける特別な外来の設置が全国で進んでいます。

それが、いびき外来や無呼吸外来です。

これらの診療科は、いびきや睡眠時無呼吸に悩んでいる方の診療を専門に行っている外来で、さまざまな可能性から原因を究明し、最適な治療法を提案・実行してくれます。

そして、いびき外来には「睡眠専門医」が在籍しているケースも多いです。

睡眠専門医とは、日本睡眠学会に認められた医師にのみ与えられる特別な資格で、いわば「睡眠のスペシャリスト」である証といえます。

こうした特殊な資格を所有している医師であれば、いびきや無呼吸に関する幅広い知識を持っていて、治療経験も豊富なので、より安心して治療に臨めると言えるでしょう。

ただし、いびき外来や無呼吸外来は全国的にも数がそれほど多くないので、まずはお近くにいびき外来が設置されているか探してみると良いでしょう。

いびきは治すべきもの?

いびきは治すべきもの?

いびきは、耳鼻咽喉科、呼吸器内科、歯科、いびき外来・無呼吸外来の4つの診療科で診察・治療してもらえるケースが多いですが、なぜそれほどまでにいびきを治療する必要があるのか、疑問に思った方もいるでしょう。

ここからは、いびきを治療すべき理由について解説していきます。

いびきは放置すると命にかかわる

いびきは、命にかかわる睡眠時無呼吸症候群の発症を見極める重要なサインとされています。

睡眠時無呼吸症候群は、さまざまな原因で寝ている間に気道閉塞が起こり、無呼吸状態を招く疾患で、狭くなった気道中を無理やり空気が通るため、大きないびきを引き起こします。

そして、睡眠時無呼吸症候群は慢性的な睡眠不足に加えて、高血圧や肥満、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中などの危険な合併症を次々の引き金となり、時には突然死につながってしまうことがあるのです。

また、睡眠時無呼吸症候群は眠気による事故(交通事故、労災事故)の原因にもなるとして、経済的な影響も大きいとされています。

したがって、睡眠時無呼吸症候群は発症したら絶対に放置してはいけない病気です。少しでも心当たりがあれば、すぐに医療機関を受診して治療を受けるようにしてください。

以下の記事でも、睡眠時無呼吸症候群のより詳しい症状や、合併症の危険性について解説していますので、ぜひ参考にしてください。

病院ではどんな治療をするの?

病院ではどんな治療をするの?

いびきや睡眠時無呼吸症候群を改善しようと医療機関を受診した場合、次の3つの治療をされることが多いです。

  • CPAP
  • マウスピース
  • 外科手術

CPAP

「CPAP(シーパップ):経鼻的持続陽圧呼吸療法」は、鼻に装着したマスクから空気が送り込まれ、睡眠中の気道開存を維持させて無呼吸を改善させる治療法です。睡眠時無呼吸症候群の治療法では、最もメジャーな治療法で、多くの医療機関で実施されています。

治療対象となるのは、中等症〜重症の無呼吸患者で、特に肥満症を併発している方に対して積極的に行われる傾向が強いです。また、先ほど紹介した4つの診療科のうち、耳鼻咽喉科・呼吸器内科・いびき外来・無呼吸外来で主に実施されます。

マウスピース

マウスピースは、歯に歯科装具(スリープスプリント)をはめることで、横になった際の舌の落ち込みを防ぎ、舌根沈下による無呼吸を改善する治療法です。

歯にはめるだけで良いので、CPAPよりも手軽に、そして安価に利用できることから、こちらもよく呼吸器内科や耳鼻咽喉科で用いられています。

ただし、必ずしもすべての症例で使えるわけではなく、比較的軽症〜中等症までの無呼吸に対しては効果が認められる一方、重症の方にはあまり効果が不十分とする報告もあります。

そういった場合はマウスピースよりもCPAP治療が優先されるので、重症度を把握し、医師と相談したうえで治療方針を決定するようにしましょう。

ここで注意点ですが、歯科矯正の際にも歯並びを整えるためにマウスピースを使用しますが、無呼吸治療で使用するマウスピースには歯科矯正の効果はありません。ですので、歯並びを綺麗にするためのマウスピースは、矯正歯科を受診し、矯正用のマウスピースを作成してもらうようにしてください。

外科手術

重度の睡眠時無呼吸症候群の場合、特にCPAPでは対応が難しい疾患が原因で無呼吸を起こしている場合は、外科手術を行います。

例えば、次のような事例では外科手術が検討される場合が多いです。

  • あごの形状が発作の原因となっている場合
  • 扁桃肥大の摘出
  • 外科的アプローチによる歯並び矯正
  • 鼻中隔湾曲症(鼻が生まれつき湾曲しているせいで、慢性的な鼻づまりなどを起こす疾患)の矯正手術 など

ただし、外科手術には多くの費用がかかり、患者の負担も大きくなることから、実施においては慎重な検討が必要です。担当医と十分に話し合ったうえで決断をするようにしましょう。

いびきメディカルクリニックではいびきを改善する最新治療を実施中

いびきメディカルクリニックではいびきを改善する最新治療を実施中

いびきメディカルクリニックでは、いびき・無呼吸治療の中でも最新の「パルスサーミア治療」を実施しています。

パルスサーミア治療は、いびきの原因である喉粘膜の広がりをレーザーで引き締めることで気道を確保し、いびき・無呼吸の根本治療を目指すもので、これまで多くの患者様がその効果を実感されています。

人気の理由は、施術で使用するレーザーにあります。パルスサーミアで使用するレーザーは特殊なものなので、出血を起こさずに粘膜を引き締めることが可能です。

それにより、術後の痛みはほとんどなく、ダウンタイムも数日で済むので、短期間で通常通りの生活に戻ることができます。

なおかつ、施術時間も約15分程度なので、日帰り手術が可能です。忙しいサラリーマンや、まとまった時間が取りにくい主婦の方でも安心して実施できるので、興味のある方はぜひ当院の無料カウンセリングにお越しください。

下記では、実際に当クリニックで治療を受けた患者様のリアルな声を掲載しています。

まとめ

まとめ

今回は、いびきを治療したいときは何科の診療科を受診すれば良いのか解説しました。

いびきは、耳鼻咽喉科・呼吸器内科・歯科・いびき外来・無呼吸外来で多くの場合診療が可能ですが、仮にこれらがお近くにない場合は、自身のかかりつけ医でも問題はありません。

何より大切なのは、いびきを自覚した、もしくは第三者に指摘されたら放置せず、すぐに治療を受けることです。症状に心当たりがある方は、なるべく早く行動することを推奨します。

【よくある質問】
Q.いびきを治療したいときは何科の診療科を受診すれば良いですか?

A.いびきは、耳鼻咽喉科・呼吸器内科・歯科・いびき外来・無呼吸外来で多くの場合診療が可能です。

Q.どうしていびきは病院で治療しなければいけないのですか?

A.いびきは睡眠時無呼吸症候群という病気を引き起こし、最悪の場合命にかかわることがあるからです。

このページの監修医師
田沼 欣樹いびきメディカルクリニック いびき専門医
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
田沼 欣樹
いびきや睡眠時無呼吸症候群は様々な病気に合併しやすいと言われています。健康寿命を伸ばす為にも早期診断・治療をおすすめします。いびきや睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様へ、当院のレーザー治療で快適な睡眠手に入れていただき、健康をサポートすることをモットーに日々取り組んでいます。
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