いびきの原因は「舌根沈下」⁉対策と治療法をわかりやすく解説!
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みなさんは「舌根沈下」という言葉を聞いたことはありますか?おそらく、多くの人にとって聞いたことない言葉だと思います。ですが、この「舌根沈下」はいびきにとても深くかかわっているのです。そして、この「舌根沈下」を放置すると、いびきだけでなく全身に悪影響を及ぼしてしまいます。
この記事では、そもそも「舌根沈下」とは何なのか、いびきとどのような関係があるのか、そして「舌根沈下」の対策や治療法についてわかりやすく解説していきます。 「最近、家族に寝ている間のいびきがうるさいといわれた…」、「なんだか近頃眠りが浅いように感じる…」と睡眠について悩んでいる人は、ぜひ最後までご覧ください。
そもそも「舌根沈下」って何?
「舌根沈下」とは
「舌根沈下(ぜっこんちんか、glossoptosis)」とは、仰向けに横たわったときに舌根(舌を動かす筋肉と脂肪のかたまり)が重力と筋肉のゆるみによってのどに落ち込んで(沈下)、気道をふさいでしまうことを言います。これによって、狭められた上気道を空気が通過するときに振動するため、いびきを発生させてしまします。
「舌根沈下」が発生する理由はさまざまですが、主な原因は加齢による筋肉の低下です。特に、寝ている間は全身の筋肉が脱力するため、舌がのどに落ち込みやすくなります。加えて、肥満の影響により舌自体や舌の周辺の組織が肥大化することも原因のひとつです。また、日本人を含むアジア人は欧米人と比べてそもそもあごが小さく気道が狭いため、「舌根沈下」が起きやすいという特徴もあります。
参考:舌根沈下 | 看護師の用語辞典 | 看護roo![カンゴルー]
そのいびき「舌根沈下」が原因かも?エクササイズで予防しよう
いびきについて – 日本睡眠歯科学会
「舌根沈下」を放っておくとどうなるの?
「寝ているときにいびきをかくだけでしょ?」と思ったそこのあなた、その考えはとても危険です。大きないびきを頻回にかくということは、それだけ気道が狭められた状態で呼吸をしている、すなわち「低呼吸状態」で眠っているということになります。
このような状態では、ぐっすり眠ることはできません。体をしっかり休めることができないので、日中の激しい眠気や倦怠感、集中力の低下を引き起こします。こういった症状は、作業効率の低下やさまざまな事故の原因につながります。また、質の悪い睡眠は免疫力を低下させ、あらゆる感染症にかかりやすくなってしまいます。
このように、「舌根沈下」を放置すると日常の生活だけでなく、体のいたるところに悪影響を及ぼします。そしてこの「舌根沈下」はさらなる恐ろしい病気の発端となることがあるのです。
「舌根沈下」は「睡眠時無呼吸症候群」の引き金に
「睡眠時無呼吸症候群」を知っていますか?これはその名の通り、眠っている間にしばしば呼吸が止まってしまう病気のことです。なぜ「睡眠時無呼吸症候群」が恐ろしいのか、それはこの病気が「生活習慣病」と非常に深い関係があるからです。
睡眠中に無呼吸状態が繰り返されると、体は足りない酸素を補おうとして心拍数を上げます。これによって引き起こされるのが「高血圧」です。また、睡眠が十分にとれないと自律神経に影響を及ぼし、それによって血糖値やコレステロール値が高くなって「肥満」や「糖尿病」につながります。そして「高血圧」をはじめとしたこれらの生活習慣病は「動脈硬化」を進行させ、「心筋梗塞」や「脳梗塞」を発症するリスクを高めます。また、日頃から睡眠をしっかりとれないので「うつ病」を併発することもあります。
このように、「睡眠時無呼吸症候群」は恐ろしい病気を次々に引き起こします。そして驚くべきことに、この「睡眠時無呼吸症候群」の原因のひとつが、「舌根沈下」であるといわれています。まさに、百害あって一利なし。「舌根沈下」を放置することは命にかかわるといっても過言ではないのです。
以下の記事で、睡眠時無呼吸症候群のセルフチェックをすることができます。
睡眠時無呼吸症候群のセルフチェック14項目!リスクと治療法も紹介
「舌根沈下」にならないようにするには
では、「舌根沈下」にならないようにするには、どうすれば良いのでしょうか?「舌根沈下」が起こるのは基本睡眠中です。寝ている間に無意識にのどに落ち込んでしまう舌をコントロールするなんて、一見できないように感じますよね。
ですが、それはとてもシンプルな方法で解決することができます。その方法は「舌のトレーニング」です。
なぜ「舌のトレーニング」が有効なの?
「舌のトレーニングがどうして舌根沈下の対策になるの?」と疑問に思った方もいるでしょう。先ほど説明した「舌根沈下」が起こるメカニズムを思い出してください。
「舌根沈下」は加齢によって筋力が低下することによって、舌がのどの奥に落ち込んでしまうことによって起こります。より詳しく説明すると、舌の根元あたりにある口蓋筋(こうがいきん)と呼ばれる筋肉が年齢とともに弱まることが、「舌根沈下」を発症する根本的な原因です。
つまり、この口蓋筋を舌のトレーニングによって鍛えることができれば、寝ている間であっても舌がのどに落ち込むことがなくなるため、「舌根沈下」になりにくくすることができるのです。
参考:「睡眠時無呼吸症候群」を改善する、1日1分トレーニング|練馬桜台クリニック
1日1分でできる!「舌のトレーニング」
では、「舌のトレーニング法」を具体的にご説明しましょう。
その方法は「舌出し運動」です。舌を限界まで前に突き出し、いわゆる「あっかんべー」をする感じで舌を動かします。この運動を1回15秒×2回、これをワンセットとして1日に2セット行います。2セット続けて行っても良いですし、分けて行っても構いません。朝と晩に洗面所で鏡を見ながら行うと、より舌の動きを意識しながらできるのでおすすめです。
どうですか?これならなんだかできそうですよね?また、1日のトレーニングにかかる時間はトータルでわずか1分です。誰でも気軽に始められるので、気になる方はぜひ始めてみてください。
こちらの記事でも、舌のトレーニングについて解説しています。
いびきの改善には舌のトレーニングが有効的?効果やトレーニング方法を解説
参考:「睡眠時無呼吸症候群」を改善する、1日1分トレーニング|練馬桜台クリニック
「舌根沈下」の治療法
「舌根沈下」は、治療をすることでも改善することができます。主な治療法は以下の3つです。
CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸)療法
「CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)療法:経鼻的持続陽圧呼吸療法」とは、鼻に装着したマスクにCPAP装置からエアチューブを通して空気を送り込み、持続的な陽圧状態を保って気道の閉塞を防ぐという方法です。これによって、舌の落ち込みを防ぐことができ、患者はいびきをかくことなく熟睡することができます。
この方法は、「舌根沈下」を治療としては最も有効的で安全とされる治療法です。ですがみなさん、「鼻にマスクをつけて絶えず空気が送られる状態で眠れるものなの?」と思われたのではないでしょうか?実は、それがこの治療法の一番ネックになるところです。
この治療法を成功させるポイントは、鼻マスクを正しく装着することです。ですが、最初はうまく装着することができないので、医師の指導のもと何度もフィッティングを行います。やっと一人でつけられるようになったとしても、やはり空気の圧力に慣れるのにはそれなりの時間を要します。(そのため、確実に治療を行うために、医療機関に一泊入院して治療に適した機器設定をする場合もあります。)また、治療中は医療機関に定期的に通う必要があったり、CPAP装置やマスクの洗浄は患者自身で行わなければいけなかったりと、何かと手間のかかる治療でもあるのです。
マウスピース(スリープスプリント)
マウスピース(スリープスプリント)も、「舌根沈下」によるイビキの治療に非常に有効です。具体的な方法としては、専用のマウスピースを就寝時にはめて「舌根沈下」を防ぐというものです。これを装着すると、寝ている間に下あごが4〜7mm前に出されるため、それに伴って舌根が引き上げられます。これにより、気道が広がって空気の通りが良くなっていびきが緩和されるのです。
マウスピース(スリープスプリント)の一番の長所は、手軽に持ち運びできることです。CPAP治療には大きな装置が必要で、主に自宅や病院でしか使用することは出来ません。しかしマウスピース(スリープスプリント)であれば、出張や旅行の時なども簡単に携帯でき、かつ周囲の人に迷惑をかけないというメリットがあります。
ただし、デメリットもあります。まずCPAP療法同様、マウスピースをはめることに慣れなければいけません。より良いマウスピースを作成するために、定期的に歯科医院に通って歯の形に合わせる必要もあります。そして何より、歯や歯茎にトラブルがある人はこの治療法はできません。虫歯や歯周病がある人はもちろん、歯が上下合わせて20本以下の人、下の歯を上の歯よりも8mm以上前に出せない人はマウスピース治療を行うことはできません。
外科手術
「舌根沈下」の治療には、外科手術を行う方法もあります。最も一般的なのは、口蓋垂軟口蓋咽頭形成術(UPPP)です。この手術は、口蓋垂(のどちんこ)、口蓋扁桃、軟口蓋の一部を切除して気道を広げるという方法です。他にも、上下のあごの骨を切り取ったのち前方に移動させて舌の後ろのスペースを広げて呼吸しやすくする方法や、下あごを骨切りしたのちに前方に移動させることで、オトガイ舌筋を前進させ気道を拡大する方法などがあります。
ただし、どれも術後の副作用があり、手術による傷が治るまでにかなり時間がかかります。また、UPPP手術を受けた後は鼻声になったり、水を飲みこもうとすると鼻から逆流しやすくなったりなど、日常生活にも支障をきたすことがあります。また、一部の手術は保険適応ではないため、費用の面でもリスクは大きいといえます。
いびきメディカルクリニックでは
このように、「舌根沈下」の治療にはさまざまな方法がありますが、どれも慣れが必要だったり、時間がかかったり、副作用が強く出たりなど、不都合な点も多いのが現状です。ですが、なるべく時間や費用をかけず、痛みも少なく、何か装置などに慣れる必要のない方法で治療を行いたいものです。そこで当院いびきメディカルクリニックでは、「パルスサーミア」治療を実施しております。
「パルスサーミア」は当院オリジナルの最新いびき治療で、これまで多くの方がその効果を実感しています。では、具体的にどんな治療を行うのか、これまで行われてきた従来の治療法と比較してご説明します。
従来のレーザー治療
従来のレーザー治療は、口蓋垂や軟口蓋をメスやレーザーで切り広げ縫合し、粘膜の膨らみを取り除くことで空気の通り道を確保するというものでした。ですが、こういった手術には痛みが伴い、また術後の数週間は食べ物が飲み込みにくくなり、異物感があるといった長いダウンタイムがあります。
ナイトレーズ
ナイトレーズは、レーザーを使用して口蓋垂を引き締めるという方法です。メスで切除するわけではないので、出血もせず、術後に縫合する必要もありません。
ですが、表面を焼く蒸散作用が強く術後はやけどの様な状態になり、3日間ほど腫れや喉の違和感を覚えることがあります。また、従来のレーザー治療のような激しい痛みはありませんが、レーザーを照射した部分には痛みを伴うことがあります。従来の治療のような長いダウンタイムはないものの、多少の我慢を強いられるのは否めません。
パルスサーミア
これらに対し、「パルスサーミア」は上記で紹介した懸念点をすべてクリアしています。
まず治療方法としては、「ナイトレーズ」と同じようにメスなどで切除することはなく、いびきの原因となっている部分の表面にレーザーを照射し咽頭を引き締めます。ですが、従来の「ナイトレーズ」は浅い組織までしか活性化しないため、効果の持続期間が短いというデメリットがありました。しかし、「パルスサーミア」はより深い部分まで引き締め効果を出すことが可能なため、より長く効果を実感することができます。
「それだと、ナイトレーズよりも痛みが強いのでは?」と不安になるかもしれません。ですが、ご心配なく。「パルスサーミア」は「ナイトレーズ」のように表面を傷つけないので、痛みはほとんどありません。より深い組織に効果があるにもかかわらず痛みが少ないというのが、この「パルスサーミア」の秀でている点であるといえます。
また、ダウンタイムについても心配する必要はありません。ごく一部の人は、術後に多少の違和感を覚えることはあります。ですが、食事や運動に注意するなど日常生活に支障をきたすことはないので、その点でも「パルスサーミア」はこれまでの治療法より優れているといえるでしょう。
舌根沈下を根本から治したいなら、いびきメディカルクリニックのパルスサーミアがおすすめ
最新のいびき治療法である「パルスサーミア」は、「切らないいびき治療」として大変注目されています。「パルスサーミア」による治療は、従来の治療のようなデメリットがほとんどなく、治療をしながら日常生活をストレスなく送ることができるのが最大の特徴です。入院して大規模な処置を受ける必要もなく、治療時間は約15分ほどです。そのため、会社を辞める必要もなければ、何度も休みを取る必要もありません。ですので、舌根沈下やいびきに悩むすべての方へおすすめすることができます。
いびきメディカルクリニックは、いびきの治療に特化した専門医院です。いびきはもちろん、舌根沈下や睡眠時無呼吸症候群に悩む患者様のお役に立てるよう、カウンセリング・治療を行っております。新宿院・銀座院・立川院ともに駅から徒歩圏内なので、通院しやすいのもメリットのひとつです。(この度、名古屋院をオープンいたしました。)
当院では、混雑を避けるため予約フォームをご用意しております。また、お客様にご納得いただいたうえで治療に臨んでいただくため、初回のカウンセリングと初めての診察は無料で行っています。治療を始める前に、治療の流れや費用について打ち合わせをすることが可能です。
舌根沈下を根本から治したいなら、ぜひ一度いびきメディカルクリニックにご相談ください。
【よくある質問】
Q.「舌根沈下」って何?
A.「舌根沈下」とは、舌根が重力と筋肉のゆるみによってのどに落ち込んで、気道をふさいでしまうことを言います。
Q.「舌根沈下」にならないようにするには?
A.1日1分、舌を前に突き出す「舌のトレーニング」を行って舌の筋力アップを心掛けましょう。